このページは【集合と命題】の基本問題まとめページです。
特に重要な基礎問題と解答を単元別に一問一答式で出題しています。
問題解き、解説をしっかり読んで理解することで、定着を図ることができます。
集合と命題 基本問題一覧〜一問一答式(高校数学I)〜

集合 \(A = \{1, 2, 3, 4, 5\}\) において、\(3\) は集合 \(A\) の要素である。この関係を記号で表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{3 \in A}\)
\(3\)は集合\(A\)に属することを示す記号 \(\in\) を使用する。
集合 \(B = \{a, b, c, d\}\) において、\(e\)は集合\(B\)の要素ではない。この関係を記号で表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{e \notin B}\)
\(e\)は集合\(B\)に属さないことを示す記号 \(\notin\)を使用する。
次の集合を要素を列挙して表しなさい。
\(C = \{x | x \text{は10以下の自然数で、3の倍数}\}\)
解答・解説
\(\color{red}{C = \{3, 6, 9\}}\)
\(10\)以下の自然数で\(3\)の倍数は\(3、6、9\)である。
集合 \(D = \{2, 4, 6, 8, 10\}\) を条件で表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{D = \{x | x \text{は10以下の正の偶数}\}}\) または \(\color{red}{D = \{x | x = 2n, n = 1, 2, 3, 4, 5\}}\)
集合\(D\)の要素はすべて\(10\)以下の正の偶数なので、このような条件で表現できる。
空集合を記号で表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{\emptyset}\)
空集合は\(\emptyset\)で表す。
集合 A = \{1, 2, 3\}、B = \{1, 2, 3, 4, 5\} のとき、AとBの関係を記号で表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \subset B (または A \subseteq B)}\)
\(A\)のすべての要素が\(B\)に含まれているので、\(A\)は\(B\)の部分集合である。
集合 \(P = \{a, b\}\) の部分集合をすべて求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{\emptyset, \{a\}, \{b\}, \{a, b\}}\)
2 つの要素を持つ集合の部分集合は\(2^2 = 4\)個ある。
集合 \(A = \{1, 2, 3, 4\}、B = \{3, 4, 5, 6\}\) のとき、\(A \cap B\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cap B = \{3, 4\}}\)
AとBの共通要素は3と4である。
集合 \(A = \{1, 2, 3, 4\}、B = \{3, 4, 5, 6\}\) のとき、\(A \cup B\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cup B = \{1, 2, 3, 4, 5, 6\}}\)
\(A\)または\(B\)に属する要素をすべて集めると\(\{1, 2, 3, 4, 5, 6\}\)となる。
全体集合 \(U = \{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10\}、A = \{2, 4, 6, 8, 10\}\) のとき、\(\overline{A}\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{\overline{A} = \{1, 3, 5, 7, 9\}}\)
全体集合\(U\)に属するが、\(A\)に属さない要素を集める。
集合 \(A = \{1, 2, 3\}、B = \{4, 5, 6\}\) のとき、\(A \cap B\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cap B = \emptyset}\)
\(A\)と\(B\)に共通する要素がないので、空集合となる。
ド・モルガンの法則のうち、\(\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B}\) について、言葉で説明しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{AとBの和集合の補集合は、Aの補集合とBの補集合の積集合に等しい。}\)
ド・モルガンの法則の基本的な内容を言葉で表現する。
集合 A = \{x | -2 \leq x \leq 3\}、B = \{x | 1 \leq x \leq 5\} のとき、A \cap B を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cap B = \{x | 1 \leq x \leq 3\}}\)
\(A\)と\(B\)の共通部分は、両方の条件を満たす範囲である。
集合 \(A = \{x | x < 2\}、B = \{x | x > -1\}\) のとき、\(A \cup B\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cup B = \{x | x \text{はすべての実数}\} = \mathbb{R}}\)
\(x < 2\)または\(x > -1\)という条件は、すべての実数を表す。
「\(x = 2\) ならば \(x^2 = 4\)」という命題について、仮定と結論をそれぞれ答えなさい。
解答・解説
\(\color{red}{仮定: x = 2、結論: x^2 = 4}\)
「ならば」の前が仮定、後が結論である。
命題「すべての鳥は飛ぶことができる」の真偽を判定し、理由を述べなさい。
解答・解説
偽。ペンギンやダチョウなど飛べない鳥が存在するため。
反例を示すことで命題が偽であることを証明できる。
命題「すべての整数は偶数である」の否定を述べなさい。
解答・解説
ある整数は偶数でない(奇数である)。
「すべて」の否定は「ある~でない」となる。
命題「\(p\) かつ \(q\)」が真となるのは、\(p\)、\(q\) がどのような真偽の場合か答えなさい。
解答・解説
\(\color{red}{pが真かつqが真の場合}\)
論理では、積は両方が真のときのみ真となる。
命題「\(p\) または \(q\)」が偽となるのは、\(p\)、\(q\) がどのような真偽の場合か答えなさい。
解答・解説
\(\color{red}{pが偽かつqが偽の場合}\)
論理和は両方が偽のときのみ偽となる。
命題「\(p \Rightarrow q\)」について、\(p\) が偽、\(q\) が真のときの真偽を答えなさい。
解答・解説
真
含意において、仮定が偽の場合は結論の真偽に関係なく命題は真となる。
命題「\(x = 3\) ならば \(x^2 = 9\)」の逆を述べなさい。
解答・解説
\(\color{red}{x^2 = 9 ならば x = 3}\)
逆は仮定と結論を入れ替えた命題である。
命題「\(x = 3\) ならば \(x^2 = 9\)」の裏を述べなさい。
解答・解説
\(\color{red}{x \neq 3$ ならば $x^2 \neq 9}\)
裏は仮定と結論をそれぞれ否定した命題である。
命題「\(x = 3\) ならば \(x^2 = 9\)」の対偶を述べなさい。
解答・解説
\(\color{red}{x^2 \neq 9 ならば x \neq 3}\)
対偶は仮定と結論を入れ替えてそれぞれ否定した命題である。
命題「\(n^2\) が偶数ならば \(n\) は偶数」の真偽を対偶を用いて判定しなさい。
解答・解説
真
\(\color{red}{対偶「nが奇数ならばn^2は奇数」は真なので、元の命題も真。}\)
対偶と元の命題は同値なので、対偶の真偽で判定できる。
命題「\(x > 0\) かつ \(y > 0\) ならば \(xy > 0\)」の真偽を判定しなさい。
解答・解説
真
正の数同士の積は必ず正の数になる。
必要条件と十分条件について、「\(x = 2\) であることは \(x^2 = 4\) であるための何条件か」答えなさい。
解答・解説
十分条件
\(x = 2\)であれば \(x² = 4\) が必ず成り立つため。
「\(x^2 = 4\) であることは \(x = 2\) であるための何条件か」答えなさい。
解答・解説
必要条件
\(x = 2\)であるためには\(x² = 4\)である必要があるが、\(x² = 4\)でも\(x = -2\)の可能性もある。
集合 \(A = \{1, 3, 5, 7, 9\}\) の要素の個数を求めなさい。
解答・解説
5個
集合\(A\)の要素\(1, 3, 5, 7, 9\)を数える。
40人のクラスで、数学が好きな生徒が25人、理科が好きな生徒が20人、両方好きな生徒が12人いる。数学も理科も好きでない生徒は何人か求めなさい。
解答・解説
7人
両方好きな生徒:\(12\)人より
数学のみ好きな生徒は\(25 – 12 = 13\)人、
理科のみ好きな生徒は\(20 – 12 = 8\)人 より
どちらも好きでない生徒は
\(40-(13+12+8) = 7人\)
集合 \(A = \{x | x^2 – 5x + 6 = 0\}\) を要素を列挙して表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A = \{2, 3\}}\)
方程式 \(x² – 5x + 6 = 0\) を解くと、
\((x-2)(x-3) = 0\) より、\(x = 2, 3\)
全体集合を \(U = \{1, 2, 3, 4, 5, 6\}、A = \{1, 3, 5\}、B = \{2, 3, 4\}\) とするとき、\(A \cap \overline{B}\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cap \overline{B} = \{1, 5\}}\)
\(\overline{B} = \{1, 5, 6\}\)なので、\(A \cap \overline{B} = \{1, 3, 5\} \cap \{1, 5, 6\} = \{1, 5\}\)
命題「\(x > 1\) かつ \(y > 2\) ならば \(x + y > 3\)」の真偽を判定しなさい。
解答・解説
真
\(x > 1\) かつ \(y > 2\)のとき、\(x + y > 1 + 2 = 3\) が必ず成り立つ。
条件「\(x^2 – 4 = 0\) または \(x – 1 = 0\)」をみたす \(x\) の集合を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{\{-2, 1, 2\}}\)
\(x² – 4 = 0\)から\(x = \pm 2、x – 1 = 0\) から \(x = 1\)。これらの和集合は\(\{-2, 1, 2\}\)。
集合 \(A = \{1, 2\}\) について、\(A \times A\) (\(A\)の直積集合)を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \times A = \{(1,1), (1,2), (2,1), (2,2)\}}\)
直積集合は順序対のすべての組み合わせ。
命題「\(\sqrt{x} = 2\) ならば \(x = 4\)」について、逆・裏・対偶の真偽をそれぞれ判定しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{逆:偽(x = 4のとき\sqrt{x} = 2とは限らない)}\)
\(\color{red}{裏:偽}\)
\(\color{red}{対偶:真}\)
元の命題は真なので、対偶も真。逆と裏は偽。
集合 \(A、B\) について、\(A \cup B = A\) が成り立つとき、\(A\) と \(B\) の関係を述べなさい。
解答・解説
\(\color{red}{B \subseteq A}\)
\(A\cupB = A\)となるのは\(B\)が\(A\)の部分集合の場合。
命題「整数 \(n\) について、\(n\) が \(4\) の倍数ならば \(n\) は偶数である」の真偽を判定しなさい。
解答・解説
真
\(4\)の倍数は必ず\(2\)の倍数(偶数)でもある。
全体集合 \(U\) において、任意の集合 \(A\) に対して \(A \cup \overline{A} = U\) が成り立つことを説明しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{任意の要素は集合Aに属するかその補集合\overline{A}に属するかのどちらかであり、全体集合Uのすべての要素が含まれるため。}\)
命題「\(x = 1\) または \(x = 2\) ならば \(x^2 – 3x + 2 = 0\)」の真偽を判定しなさい。
解答・解説
真
\(\color{red}{x = 1またはx = 2のとき、実際にx² – 3x + 2 = (x-1)(x-2) = 0が成り立つ。}\)
集合 \(A = \{x | |x| < 3\}\) を不等式で表しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A = \{x | -3 < x < 3\}}\)
\(|x| < 3\)は\(-3 < x < 3\)と同値。
「\(a > 0\) であることは \(a^2 > 0\) であるための何条件か」答えなさい。
解答・解説
十分条件
\(a > 0ならばa² > 0は成り立つが、a² > 0でもa < 0の場合がある。\)
次の複合命題の真偽を判定しなさい。「\(2 + 3 = 5 かつ 3 \times 4 = 13\)」
解答・解説
偽
\(2 + 3 = 5\)は真だが、\(3 × 4 = 13\)は偽(正しくは\(12\))なので、論理積は偽。
50人のクラスで、部活動の調査を行った。運動部に所属している生徒が30人、文化部に所属している生徒が25人、どちらにも所属していない生徒が10人いる。両方に所属している生徒は何人か求めなさい。
解答・解説
15人
\(50 – 10 = 40\)人が何らかの部活に所属。\(30 + 25 – x = 40\)より、\(x = 15\)人。
命題「\(x\) が有理数ならば \(x\) は実数である」について、この命題とその対偶の真偽を判定しなさい。
解答・解説
元の命題:真、対偶:真
有理数は実数の部分集合なので真。対偶も同値なので真。
集合 \(A = \{x | x^2 – 2x – 3 \leq 0\}\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A = \{x | -1 \leq x \leq 3\}}\)
\(x² – 2x – 3 = (x+1)(x-3) \leq 0\)より、\(-1 \leq x \leq 3\)。
命題の否定について、「ある実数 \(x\) に対して \(x^2 \geq 0\)」の否定を述べなさい。
解答・解説
\(\color{red}{すべての実数 x に対して x^2 < 0}\)
「ある」の否定は「すべて~ない」、「≥」の否定は「<」。
集合の要素の個数について、\(n(A \cup B) = n(A) + n(B) – n(A \cap B)\) の公式を使って次の問題を解きなさい。ある学校で、英語を履修している生徒が80人、数学を履修している生徒が70人、両方履修している生徒が50人いる。英語または数学を履修している生徒は何人か。
解答・解説
100人
\(n(A∪B) = 80 + 70 – 50 = 100人。\)
命題「\(a、b\) が無理数ならば \(a + b\) は無理数である」の真偽を反例を示して判定しなさい。
解答・解説
\(\color{red}{偽。反例: a = \sqrt{2}, b = -\sqrt{2}とすると、両方無理数だが a + b = 0(有理数)。}\)
反例を示すことで命題が偽であることを証明。
全体集合を実数全体とするとき、集合 \(A = \{x | x^2 – 1 = 0\}\) と \(B = \{x | x > 0\}\) について、\(A \cap B\) を求めなさい。
解答・解説
\(\color{red}{A \cap B = \{1\}}\)
\(A = \{-1, 1\}、B = \{x | x > 0\}\)なので、共通部分は\(\{1\}\)。
条件 \(p: x > 2\)、条件 \(q: x^2 > 4\) について、\(p\) は \(q\) であるための何条件かを答え、理由を述べなさい。
解答・解説
\(\color{red}{十分条件。p \Rightarrow q は真だが、q \Rightarrow p は偽( x = -3のとき x^2 = 9 > 4 だが x = -3 < 2)。}\)
\(x > 2\)ならば \(x² > 4\) は成り立つが、逆は成り立たない。
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