2次関数のグラフの書き方~【数学Ⅰ】2次関数分野解説~

目次

関数とは

\(x\) の値を定めるとそれに対応して\(y\) の値がただ1つ定まるとき, \(y\) は \(x\) の関数といいます。

例えば

\(y = 3x + 1\)

は\(x\) の値を1つ定めると\(y\) の値がただ1つ定まるので\(y\) は \(x\) の関数です。

\(y = 3x + 1\) のように\(x\) の1次式で表される関数を\(x\) の1次関数といいます。

1次関数のグラフの書き方はこちら

1次関数は\(a\), \(b\) を定数として一般に次の形で表されます。

\(y = ax + b\) \((a \neq 0)\)

2次関数のグラフの書き方

\(x\) の2次式で表される関数を\(x\) の2次関数といいます。

2次関数は\(a\), \(b\) , \(c\) を定数として一般に次の形で表されます。

\(y = ax^2 + bx + c\) \((a \neq 0)\)

2次関数\(y = ax^2\)のグラフの書き方

まず、\(y = ax^2\) のグラフを考えてみましょう。

一般に、2次関数\(y = ax^2\) のグラフは, 原点\(O\) を通り, \(y\) 軸に関して対称な曲線となります。

y=ax^2 のグラフ

上記のように、2次関数\(y = ax^2\) のグラフは\(a\) の値の符号によって、2種類存在します。

このグラフの形の曲線を放物線といい、放物線は対称の軸を必ずもっています。

この対称の軸のことを、その放物線のといい、軸と放物線の交点を,その放物線の頂点といいます。

2次関数\(y = ax^2\) のグラフの場合は、軸が\(y\) 軸, 頂点が原点の放物線となります。

2次関数\(y = a(x – p)^2 + q\) のグラフの書き方

続いて、\(y = a(x – p)^2 + q\) のグラフを考えてみましょう。

例えば、\(y = 2(x – 3)^2 + 4\)のグラフは値を調べると以下のようになります。

表
2次関数のグラフ

すなわち、\(y = 2x^2\) のグラフを \(x\) 軸方向に \(3\) , \(y\) 軸方向に \(4\) だけ平行移動した放物線となります。

つまり、この放物線の頂点は\((3, 4)\) , 軸は直線 \(x = 3\) となります。

一般に、2次関数 \(y = a(x – p)^2 + q\) は次のことがいえます。

2次関数のグラフの頂点、軸、平行移動まとめ

したがって、このことを活用すると、以下の手順により \( y = a(x – p)^2 + q\) のグラフを書くことができます。

2次関数\(y = a(x – p)^2 + q\) のグラフの書き方
  1. 頂点・軸を求める
  2. 頂点・\(y\) 切片をとる
  3. グラフの概形を書く

例題 2次関数\(y = 2(x – 3)^2 + 4\) の頂点と軸を求めよ。

解答

頂点は点 \((3 , 4)\) , 軸は直線\(x = 3\)

\(y\) 切片は

\(x = 0\) のとき \(y = 2(0 – 3)^2 + 4 = 22

2次関数のグラフ

2次関数\(y = ax^2 + bx + c\) のグラフの書き方

続いて、\(y = ax^2 + bx + c\) のグラフを考えてみましょう。

結論、これは \( y = a(x – p)^2 + q\) の 形に変形することで2次関数のグラフをかくことができます。

このような変形をすることを平方完成するといいます。

平方完成

基本的な平方完成は2乗の展開公式

\((x – p)^2 = x^2 -2px + p^2\) より

平方完成の仕方

例題 \(2x^2 – 4x + 1\) の平方完成をせよ。

解答

\(2x^2 – 4x + 1\)
\(= 2(x^2 – 2x) + 1\)
\(= 2\{(x – 1)^2 – 1^2\} + 1\)
\(= 2(x – 1)^2 – 2\times 1^2 + 1\)
\(= 2(x – 1)^2 – 1\)

例題 \(y = -2x^2 – 8x – 3\) のグラフをかけ。また, その頂点と軸を求めよ。

解答

\(-2x^2 – 8x – 3\)
\(= -2(x^2 + 4x) – 3\)
\(= -2\{(x + 2)^2 – 2^2\} – 3\)
\(= -2(x + 2)^2 + 5

よって、

頂点\((-2, 5)\), 直線\(x = -2\)

2次関数のグラフ

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【2次関数】4.「2次関数の平行移動」>>

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