「男子3人と女子3人が1列に並ぶとき、女子3人が隣り合う並び方は何通りある?」
高校数学Aの「場合の数」で、順列の公式 \(_{n}P_{r}\) や階乗(!)を学んだ後に必ず立ちはだかるのが、この「人の並べ方(条件付きの順列)」です。
「隣り合う?」「隣り合わない?」「両端に男子が来る?」など、問題文によって条件がコロコロ変わり、「どうやって立式すればいいか分からなくなる…」と苦手意識を持ってしまう高校生も少なくありません。
しかし、実は「人の並べ方」には出題される解法パターンが数種類しかなく、それぞれの解く手順(アルゴリズム)が決まっているのです!
- 「隣り合う」パターン: 隣り合うものを「1つのグループ」としてまとめる解法ステップ
- 「隣り合わない」パターン: 条件のないものを先に並べて「隙間に挟む」解法ステップ
- 「両端・特定の位置が指定される」パターン: 縛りがある場所を「先に固定する」解法ステップ
- 「交互に並ぶ」パターン: 個数が同じ場合と異なる場合の解き分けのコツ
この記事では、テストで絶対に落とせない「人の並べ方」の解法パターンを網羅して分かりやすく徹底解説します。パターンごとのコツさえ掴めば、どんな応用問題が出ても迷わず自信を持って解けるようになりますよ!
1. 【パターン①】「隣り合う」場合の並べ方(1つの塊としてまとめる)
人の並べ方問題の中で、定期テストに最も高確率で出題されるのが「〇と〇が隣り合う」という条件付きの順列です。
「隣り合うってどうやって計算すればいいの?」と混乱してしまいがちですが、実はたった1つのシンプルなルール(裏技)を使うだけで、一瞬で解けるようになります。
「女子が隣り合う」を塊で捉えるイメージ
隣り合う問題を解くときの最強のテクニック、それは「隣り合う人をひとまとめにして『1つの大きな塊(グループ)』として扱ってしまう」ことです。
[ 男子1 ][ 男子2 ][ 男子3 ][ 👩 女子A + 👩 女子B 👧 ]
(ロープで縛って1つの塊にする!)
→ 実質的に「4つの要素」を並べる問題(\(4!\))に変身!
具体例でマスター!3ステップの解き方手順
実際に、入試レベルの定番問題でこの手順を実践してみましょう。
男子3人と女子2人の合計5人が1列に並ぶとき、女子2人が隣り合う並び方は何通りあるか。
- ステップ1(塊全体の順列): 男子3人と「女子の塊1つ」を合わせた4つの塊を並べる。
\(4! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24\) 通り - ステップ2(塊の中身の順列): 塊の中の女子2人(A, B)の入れ替わりを考える。
\(2! = 2 \times 1 = 2\) 通り - ステップ3(掛け合わせる): 積の法則により、ステップ1と2を掛け算する。
\(24 \times 2 = 48\) 通り
【答え】 48通り
2. 【パターン②】「隣り合わない」場合の並べ方(隙間に挟む)
先ほどの「隣り合う」のとは逆に、「女子同士が絶対に隣り合わないように並べる」という条件もテストで非常によく出題されます。
このパターンの鉄則は、「条件のない人を先に並べて、できた『隙間』に条件のある人を挟み込む」というテクニックです。
なぜ「隣り合わない」は「隙間に挟む」とうまくいくのか?
女子が「隣り合わない」ようにするためには、「絶対に女子同士が隣り合わない空間(隙間)」あらかじめ作っておくのが一番の近道です。
( 隙間1 )[ 男子1 ]( 隙間2 )[ 男子2 ]( 隙間3 )[ 男子3 ]( 隙間4 )
→ 先に男子を並べると、両端と間のスペースを含めて「4つの隙間」が生まれる!ここに女子を配置すれば絶対に隣り合わない!
具体例でマスター!女子が隣り合わない並び方の手順
男子3人と女子2人の合計5人が1列に並ぶとき、どの女子も隣り合わない(男子の中に挟まれる)並び方は何通りあるか。
- ステップ1(条件のない人を並べる): まず条件のない男子3人を1列に並べる。
\(3! = 3 \times 2 \times 1 = 6\) 通り - ステップ2(隙間を数える): 男子3人を並べると、両端を含めて 4つの隙間 ができる。
(上の図をイメージ!) - ステップ3(隙間に女子を配置する): 4つの隙間の中から、女子2人が入る場所を2つ選んで並べる。
\(_{4}P_{2} = 4 \times 3 = 12\) 通り - ステップ4(掛け合わせる): 積の法則により、男子の並び方と女子の配置を掛け算する。
\(6 \times 12 = 72\) 通り
【答え】 72通り
3. 【パターン③】「両端や特定の位置が指定される」場合の並べ方
「両端に男子が来る」「特定の2人が隣り合わない、または両端にいる」など、席の位置や役割に厳しい条件が指定されている問題も、テストの定番です。
このパターンの鉄則はズバリ、「条件の厳しい場所(制限のある席)を真っ先に片付ける」ことです。
「条件の厳しい場所を先祖代々決める」という大原則
自由度の高い場所(真ん中の席など)を先に考えてしまうと、後から端っこの条件を満たせなくなって破綻してしまいます。必ず「縛りのきつい特等席」から順番に埋めていきましょう。
[ 👑 左端(条件あり) ][ 真ん中自由席 ][ 真ん中自由席 ][ 真ん中自由席 ][ 真ん中自由席 ][ 👑 右端(条件あり) ]
→ まず両端の「特等席」に誰を置くかを決めてから、残りの人を真ん中に並べる!
具体例でマスター!両端に男子が来る並び方の手順
男子4人と女子2人の合計6人が1列に並ぶとき、両端に男子が来る並び方は何通りあるか。
- ステップ1(両端の席を決める): 男子4人の中から、両端に入る2人を選んで並べる。
\(_{4}P_{2} = 4 \times 3 = 12 \)通り - ステップ2(残りの人を並べる): 両端に2人使ったので、残りの4人(男子2人・女子2人)は真ん中の4つの席に自由に並ぶ。
\(4! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24 \)通り - ステップ3(掛け合わせる): 積の法則により、両端の選び方と真ん中の並び方を掛け算する。
\(12 \times 24 = 288 \)通り
【答え】 288通り
4. 【パターン④】「交互に並ぶ」場合の並べ方
人の並べ方の総仕上げとして登場するのが、男子と女子が「交互に」並ぶパターンです。
「男・女・男・女・男・女…」と綺麗に交互になるシチュエーションは、人数が同じ場合と異なる場合で少しアプローチが変わります。
男子と女子が交互に並ぶ仕組み
例えば、男子3人と女子3人の合計6人が交互に並ぶ場合を考えてみましょう。
[ 男子 ][ 女子 ][ 男子 ][ 女子 ][ 男子 ][ 女子 ]
→ 男子のグループ(3!)と女子のグループ(3!)をそれぞれ並べ、最後に「先頭が男子スタートか女子スタートか」の2パターンを掛ける!
- ステップ1: 片方のグループ(例えば男子3人)を並べる。
3! = 6 通り - ステップ2: もう片方のグループ(女子3人)を、男子の隙間に割り込ませて並べる。
3! = 6 通り - ステップ3: 「男子から始まる場合」と「女子から始まる場合」の 2通り があるので、最後に 2 を掛ける。
- 計算: \(3! \times 3! \times 2 = 6 \times 6 \times 2 = 72 \)通り
5. まとめ:人の並べ方の4大パターンをマスターして場合の数を攻略しよう!
ここまで、高校数学A「場合の数」で避けて通れない「人の並べ方(条件付き順列)」の4大パターンについて詳しく見てきました。
最後に、今回学んだ重要ポイントをもう一度おさらいしておきましょう。
- パターン①「隣り合う」: 隣り合う人をひとまとめにして「1つの塊」として並べ、最後に塊の中身の並び順を掛ける!
- パターン②「隣り合わない」: 条件のない人を先に並べて、できた「隙間」に条件のある人を挟み込む!
- パターン③「両端・指定席」: 条件の厳しい「特等席(端っこなど)」を真っ先に決める!
- パターン④「交互に並ぶ」: グループごとに並べ、先頭のスタートパターン(2通りなど)を掛ける!
人の並べ方の問題は、一見すると難しそうに見えますが、問題文に隠された「どのパターンに当てはまるか」を見抜く力さえ身につければ、どんな複雑な応用問題もパズルを解くようにスルスル解けるようになります。
パターンごとの手順をしっかり頭に叩き込んで、定期テストや共通テストで確実に得点源にしていきましょう!
- 【高校数学A】順列(P)とは?階乗の意味と nPr の計算方法をゼロから解説
- 【高校数学A】組合せ(C)とは?順列との違いや nCr の計算公式を解説

コメント