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公立教員と私立教員のどちらになるか迷っているのですが2つの違いは何でしょうか。また、自分にはどっちがあっているか選び方やおすすめが知りたいです。
こういった疑問に答えます。
- 公立教員と私立教員の違い
- 公立教員と私立教員のどちらがおすすめか(選び方)
中学高校の教員として15年以上学校教育に携わっている私学教員です。「ICT教育」「探究・アクティブラーニング」「カリキュラムマネジメント」に関しての導入や、学力向上対策の提案、学校運営に関するアドバイザーもしております。
これから教員を目指すによくある質問の中に
「公立と私立のどちらにするか迷っている」
「公立と私立の違いや選び方が知りたい」
という問いがあります。
結論
公立教員と私立教員のどちらがよいかは個人の価値観にもよるが、本記事で紹介しているチェックリストである程度適性を知ることができる
このような結論となりますが、その過程として公立教員と私立教員の違いや選び方を紹介していきます。
公立教員と私立教員の違い
まず、私立教員と公立教員の違いをまとめると結論としては以下になります。
公立教員と私立教員の違い
公立教員 | 私立教員 | |
---|---|---|
採用方法 | ・採用スケジュールや試験内容が一律で決まっている ・採用試験の合格は正式な採用ではない (名簿登載のみ) ・自治体での採用(学校が選べない) | ・採用スケジュールや試験内容が学校によって様々 ・採用試験の合格が正式な採用となる ・各学校での採用(学校が選べる) |
雇用形態待遇 | ・地方公務員 ・異動がある ・給料や勤務形態は自治体で一律 | ・公務員ではない ・異動がない ・給料や勤務形態が学校で異なる |
休日休暇 | ・原則、土日・祝祭日・年末年始は休み (部活動での出勤の可能性はあり) | ・原則、土曜日も出勤であることが多い (ただし、平日に研究日が1日あり) ・日曜日に募集業務がある可能性がある |
職場環境 | ・施設設備が私立より劣っていることが多い | ・ICT環境や施設設備が整っている学校が多い |
仕事内容 | ・入試や募集業務がほとんどない ・中学の進路指導もある ・自身の働きで学校を変えることは難しい | ・入試や募集業務の比重が大きい ・公立校と比較すると受験や教科指導に高いレベルが求められる傾向にある ・中学から高校への進路指導がほぼない ・自身の働きで学校を変えることができる |
配置人数 | ・生徒数に応じて教員の配置人数が定められている ・同期がいることが多い ・各年代ごとにバランスよく教員がいる | ・単位数に応じて教員の配置人数を各学校で決める ・同期がいない場合もある ・ある特定の年代の教員数が多い場合がある |
研修 | ・各都道府県において、初任者・2年目・10年目に分けて一斉に研修が行われる | ・学校独自で定めているが、初任者研修のみの学校が多い |
上記の内容について詳しく解説していきます。
採用方法
まず、採用方法に関してですが、例えば高校教師を例にすると、私立教員・公立教員になるまでの流れは以下になります。
教員免許が取れる大学に進学しよう!
教員免許取得に必要な単位を修得しよう!
教員採用試験に合格しよう!
上記の通り、大まかなSTEPとして、「①教員免許が取れる大学に進学する」「②教員免許取得に必要な単位を修得する」という流れまでは私立教員・公立教員ともに変わりません。
しかし、「③採用試験に合格する」という流れが公立教員と私立教員では異なります。
採用方法の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
・採用試験の合格は正式な採用ではない(名簿登載のみ) ・自治体での採用(学校が選べない) | ・採用スケジュールや試験内容が一律で決まっている・採用スケジュールや試験内容が学校によって様々 ・採用試験の合格が正式な採用となる ・各学校での採用(学校が選べる) |
公立は各自治体での採用となるため、スケジュールや内容が統一されています。それに対して、私立は各学校採用となるため、学校独自にスケジュールや試験内容が異なります。各学校のHP等でよく確認しましょう。
公立教員の採用方法
「公立」はいわゆる公務員試験になります。下記のスケジュールに従って、採用を希望する県市などの教育委員会ホームページ等から願書を受け取って、出願をします。
3~4月頃 募集要項の配布開始、ホームページ掲載
5~6月頃 出願受付
7月頃 第1次試験
8月頃 第2次試験
10月頃 合格発表、採用内定
翌年4月1日 採用
【第1次試験】
(筆記試験)
○一般教養や教職教養に関する試験
・人文・社会・自然科学に関する一般的な教養について
・教育関係法規、教育原理、教育心理など教員として必要な教養及び知識について
○教科専門に関する試験
・指導内容や指導方法など教科の専門的知識及び能力について
(面接試験)
○個人面接、集団面接、集団討論 など
【第2次試験】
(筆記試験)
○小論文
(面接試験)
○個人面接、集団面接、集団討論、模擬授業 など
(実技試験)
○体育、音楽、美術、英会話 など
(その他)
○適性検査
一般選考のほか、教職経験や民間企業等での勤務経験を有する者、英語に関する資格を持つ者、スポーツ・芸術での技能や実績を持つ者など、特定の資格や経験を有する者を対象とした一部試験免除や特別の選考などが行われています。
厳密には、採用試験の合格は教員採用候補者名簿に登載されるだけで、正式な採用ではありません。正式には3月半ばに赴任する学校から連絡があり、4月1日に着任(辞令)となります。
また、2月頃に配属校を決めるための面接をやることもありますが、原則これで不合格にはならないので安心して下さい。
どちらにせよ、公立は自治体での採用になるので学校を選べるわけではないので注意しましょう。
私立教員の採用方法
私立の場合は、各学校が独自で公募している採用試験を受けることになります(公務員試験にはなりません)。応募に関しては各学校のホームページなどで案内があるか、私立学校の求人情報サイトから応募することになります。
私立学校の求人情報サイト
東京都内の場合「一般財団法人 東京私立中学高等学校協会」による「私学教員適性検査」というものもあります。
「私学教員適性検査」は私立中学校および高等学校の教員を志望する人に対し、教員としての資質と適性の基礎的・基本的な事項について検査する試験です。
当日は「専門教科」と「教職教養」を受験し、その検査結果(A~Dの4段階のランク)が各私立学校に名簿で情報提供されます。良い結果をとれば、学校から直接採用試験の話があったりします。
雇用形態・待遇
雇用形態・待遇に関しては以下のような違いがあります。
雇用形態・待遇の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
・異動がある ・給料や勤務形態は自治体で一律 | ・地方公務員・公務員ではない ・異動がない ・給料や勤務形態が学校で異なる |
公立教員の雇用形態・待遇
公立教員は各自治体(都道府県)での採用となるため、「地方公務員」という立場になります。
給料や勤務形態はそれぞれの自治体内において統一されていますので、
「ある特定の学校だけ年収が高い」
ということは起こりません。
ただし、上記でも記載した通り、「各学校での採用ではなく、各自治体での採用」という点は注意です。
すなわち、自治体で採用されている以上は採用された自治体内の学校で異動する可能性があります。
例えば、初めて赴任した学校がとても働きやすかったとしても、辞令があれば異動しなければなりません。
ただし、逆に赴任した学校が働きにくい場合も異動した先の学校が働きやすい場合もありますので、異動の有無に関しては一長一短であるといえるでしょう。
私立教員の雇用形態・待遇
私立教員は公立教員とは異なり各学校での採用となるため、立場としては公務員ではありません。
教員はすべて公務員だと勘違いされることが多いのですが、私立教員の場合は公務員ではなく、いわゆる会社員と同じイメージです。
例えば、給料に関しても各学校ごとに異なりますので、
「同じ年齢なのにある学校は年収1000万だが、別の学校では年収500万」
このように極端な場合も有り得ます。
同じ年齢なのに、倍近く年収が違うこともあるんですね
また、勤務形態としても、
「長期休暇中の出勤」
「手当(募集や講習など)に関する金額」
「特別賞与(ボーナス)の有無」
「専任教諭、常勤講師、非常勤講師の採用割合」
上記のような内容が各学校ごとにまるで違います。
私自身は過去に4校ほど様々な学校で経験していますが、上記のような点は公立と私立では特に異なると感じています。
私立の採用割合は「専任教諭」と「非常勤講師」のみで運用している学校もありますし、「専任教諭」「常勤講師」「非常勤講師」の他に「嘱託」という立場がある学校もあります。
ただし、「異動」に関しては公立では自治体内で異動の可能性がありましたが、私立教員の場合は「異動」はありませんので最初に赴任した学校にずっと勤めることになります。
この点に関しては
「赴任した学校が働きやすかったらずっと勤めていられる」
という反面
「赴任した学校が働きにくい場合もずっと勤めなければならない」
という側面もありますので、公立教員とは逆の意味で一長一短であるといえるでしょう。
休日・休暇
休日・休暇に関しては以下のような違いがあります。
休日・休暇の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
(部活動での出勤の可能性はあり) | ・原則、土日・祝祭日・年末年始は休み・原則、土曜日も出勤であることが多い (ただし、平日に研究日が1日あり) ・日曜日に募集業務がある可能性がある |
公立教員の休日・休暇
休日・休暇に関しては公立学校の場合は基本的に土日・祝祭日・年末年始が休みとなります。
ただし、土日においても受けもった部活動によっては出勤の義務があります。
私立教員の休日・休暇
私立校の場合は
「土曜日に関しては原則休みではありません」
多くの民間企業では、平日(月~金)が出勤となり、土曜日・日曜日が休みであることがほとんどかと思いますが、私立校は月曜から土曜日まであることがほとんどですので教職員も当然土曜日に出勤する必要があります。
しかし、労働基準法においては以下の原則が定められています。
使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
引用元:労働基準法 第四章 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇第三十二条
したがって、多くの私立校では月曜日から土曜日までの間に研究日(1日休日)が設けられています。
尚、日曜日に関しては私立校も原則は休暇となりますが、外部相談会や学校説明会など入試広報関係の仕事が入る可能性があります。
このように、もし私立校に入職し、かつ、入試広報(募集)がメインの校務分掌に所属した場合は、日曜にもある程度仕事が入る可能性があることは覚悟しておいた方がよいでしょう。
職場環境
職場環境の違いに関しては以下のような違いがあります。
職場環境の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
・施設設備が私立より劣っていることが多い | ・ICT環境や施設設備が整っている学校が多い |
公立校の職場環境は自治体によっては、非常に力を入れている学校もありますが、基本的には私立校の方が整っていることが多いといえます。
特に、ICT環境などの学習設備は近年私立学校の力の入れ方は凄まじく、例えば
「生徒が1人1台タブレットを使ったICT教育」
「オンライン授業」
「学校・生徒・保護者間のプラットフォームの確立」
このような独自のICT環境をいち早く導入することで他校との差別化を図っている私立学校も多くあります。
したがって、特に私立学校で勤務する場合は、各校のICT環境との互換性の観点から、自分用のPCの購入をするときは、まずはパソコンのレンタルをしてみて実際に働く上で問題ないと判断してから購入する方がおすすめです。
また、施設自体にも私立学校の方が総じて力を入れており、例えばトイレが綺麗であったり、各部活動のための施設として、剣道場、柔道場、弓道場、バスケットコート、テニスコート、卓球場まである学校や、図書室の大きさや体育館・多目的室などの数も違います。
職員室に関しても公立校では1つしかない学校が多い一方で、各教科毎の個別の研究室や講師室がある私立校も多くあります。
もちろん、上記は必ずしもすべての学校で当てはまるわけではありません。しかしながら、私立学校は「生徒が集まらなければ経営が成り立たない」という危機感もあり、環境面に関しては特に力を入れる傾向にありますね。
仕事内容
まず、教員自体の仕事内容は一般的には次の5つに大別されます。
- 教科指導
- 担任
- 校務分掌
- 部活動顧問
- 各種行事運営など
また、1日のスケジュールは公立・私立ともに以下のような流れであることが多いです。
勤務時間と一日の流れ
8:00頃 出勤(机上の整理・自教室の確認・メールの確認)
8:20 職員朝礼(全体連絡・学年打ち合わせ)
8:30 クラス朝礼(出欠確認・連絡事項・朝学習など)
8:50 ~ 9:40 授業 or 教材研究・分掌業務(1時限目)
9:50 ~10:40 授業 or 教材研究・分掌業務(2時限目)
10:50~11:40 授業 or 教材研究・分掌業務(3時限目)
11:50~12:40 授業 or 教材研究・分掌業務(4時限目)
12:40~13:20 昼休み
13:20~14:10 授業 or 教材研究・分掌業務(5時限目)
14:20~15:10 授業 or 教材研究・分掌業務(6時限目)
15:15~15:25 クラス終礼(出欠確認・連絡事項など)
15:30~15:40 清掃
15:50~17:30 放課活動(部活動・委員会・補習など)
17:30~19:00 翌日の準備、クラス巡回など
19:00頃 退勤
これらの仕事内容に関して、それぞれ以下のような違いがあります。
仕事内容の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
・中学の進路指導もある ・自身の働きで学校を変えるのは難しい | ・入試や募集業務がほとんどない・入試や募集業務の比重が大きい ・公立校と比較すると受験や教科指導に高いレベルが求められる傾向にある ・中学から高校への進路指導がほぼない ・自身の働きで学校を変えることができる |
まず、大きな違いとしては入試や募集業務の有無に関してになります。
公立校の場合は中学校・高校ともに入試や募集業務がほとんどありません。
理由としては、生徒の数が例え少なくなったとしても、各自治体が運営している公立校の場合は即経営悪化につながるわけではないからです。
それに対して、私立学校の場合は中学・高校ともに入試や募集業務の比率がとても大きいといえます。
私立校の場合は公立校とは異なり、地元の生徒が自動的に入学するわけではありませんので自身の学校を売り込む必要があります。したがって、9月~12月の日曜日には学校説明会で出勤する必要があったり、体験入学や外部会場で開催される相談会、塾訪問がある学校もあります。
その他にも教科の仕事としては入試問題の作成をする必要があったり、入試広報(企画広報)という分掌ではホームページやTwitter、インスタグラム、駅の看板や書籍など様々な方法で広報活動を計画します。
したがって、入試や募集業務があることでの仕事量の負担は私立学校の方が圧倒的に多いといえます。
では、入試や募集業務以外としてはどのような違いがあるかという点ですが、これは簡単にいうならば「生徒層の違いによる指導の差異」があります。
授業料などが無償である公立校ではなく、わざわざ学費が高い私立校を選ぶ生徒はやはり学習への意識や意欲が高い傾向にあります。
したがって、「教科指導」「担任」「受験指導」に関しても私立校の場合はより高いレベルの指導が求められる傾向があることには注意しましょう。
ただし、上記はあくまでも一般的な傾向ですので、もちろん学校によっても差異があります。
逆に、「中学校の進路指導」という1点に絞れば公立中学校の場合は進路指導がありますが、私立中学校の場合はほぼ附属高校への進学となりますので、業務量は少ないことが多いです。
最後に、全体的な仕事内容の印象としては、自身の働きで学校を変えることができるか否かという点で、公立校と私立校では方向性が違うように感じています。
公立校は異動があったり、自治体での採用となる関係で自身の働きを学校全体の成果として反映させることは難しいといえます。それに対して、私立校は学校としての成果を出すために個々の教員の働きがより重視されます。
もちろん赴任した学校の方針にもよりますが、異動もありませんので、中堅以降になってくると自身の働きで学校を変えることもできます。
実際に私自身も教務主任としてICTの導入やカリキュラムマネジメントなど学校の核となる部分にも携わることができたのは私立校に勤務しているからだと感じています。
もし、学校全体の改革という点まで考えているのであれば私立校の方が長い目でみるとよいかもしれません。
配置人数
配置人数の違いに関しては以下のようになります。
配置人数の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
・同期がいることが多い ・各年代ごとにバランスよく教員がいる | ・生徒数に応じて教員の配置人数が定められている・単位数に応じて教員の配置人数を各学校で決める ・同期がいない場合もある ・ある特定の年代の教員数が多い場合がある |
公立校の配置人数に関しては、生徒数に応じて教員数の上限が定められていますが、私立校の場合は当該年度に成立する単位数に応じて教員の配置人数を各学校で独自に決定します。
単位数は大きく分けると「必修科目」と「選択科目」があり、「必修科目」の単位数分だけ専任教諭をまず確保し、年度毎に成立した「選択科目」の単位数分だけ常勤講師や非常勤講師を補充するイメージです。
私立校は上記の成立単位数以上の教員を確保することは可能ですが、人件費の関係もありますので例えば「授業をもたない副担任を確保する」といったことはほぼしません。
上記のような仕組みから、極端な話、新任教員を1名もとらない年度もあります。
(ただし、専任教諭以外の立場では任期が定められているため、新任採用をまったく実施しないことはまずないといえます)
したがって、公立校が同期人数や各年代ごとのバランスがいいのに対して、私立校の場合は同期がいない場合やある特定の年代の教員数が多い場合もありますので偏る可能性があることは覚えておきましょう。
研修
研修の違いに関しては以下のようになります。
研修の違い
公立教員 | 私立教員 |
---|---|
・各都道府県において、初任者・2年目・10年目に分けて一斉に研修が行われる | ・学校独自で定めているが、初任者研修のみの学校が多い |
研修に関しては、公立に関しては各都道府県において、初任者・2年目・10年目に分けて一斉に研修が行われますが、私立に関してはやはり各学校に委ねられており、私の経験上では初任者研修のみという学校が大半となります。
私立校の場合は初任者研修の内容としては大抵は各学校の「教務」「生徒指導」「進路指導」などの学校の服務規程となります。
「出欠席のカウントの仕方」「ICT機器はどのように使っているか」といった授業に関する規定や「生徒の服装はどこから注意するのか」といった生徒指導上の規定など働く上での基本的なことや、学校によっては、最初の授業の指導がある場合もあります。
ただし、上記をみると、公立に比べて、私立の方が研修が少ないように思うかもしれませんが、外部研修(例えば予備校のサテライト授業や外部団体が運営している研修会など)に任意で参加できたり、不定期で学校から研修への参加を任命されることもありますので、私立は研修で学べる機会が少ないというわけではありませんので安心して下さい。
公立教員と私立教員はどちらがおすすめか
まとめとして公立教員と私立教員の違いをまとめると以下のようになります。
公立教員と私立教員の違い
公立教員 | 私立教員 | |
---|---|---|
採用方法 | ・採用スケジュールや試験内容が一律で決まっている ・採用試験の合格は正式な採用ではない (名簿登載のみ) ・自治体での採用(学校が選べない) | ・採用スケジュールや試験内容が学校によって様々 ・採用試験の合格が正式な採用となる ・各学校での採用(学校が選べる) |
雇用形態待遇 | ・地方公務員 ・異動がある ・給料や勤務形態は自治体で一律 | ・公務員ではない ・異動がない ・給料や勤務形態が学校で異なる |
休日休暇 | ・原則、土日・祝祭日・年末年始は休み (部活動での出勤の可能性はあり) | ・原則、土曜日も出勤であることが多い (ただし、平日に研究日が1日あり) ・日曜日に募集業務がある可能性がある |
職場環境 | ・施設設備が私立より劣っていることが多い | ・ICT環境や施設設備が整っている学校が多い |
仕事内容 | ・入試や募集業務がほとんどない ・中学の進路指導もある ・自身の働きで学校を変えることは難しい | ・入試や募集業務の比重が大きい ・公立校と比較すると受験や教科指導に高いレベルが求められる傾向にある ・中学から高校への進路指導がほぼない ・自身の働きで学校を変えることができる |
配置人数 | ・生徒数に応じて教員の配置人数が定められている ・同期がいることが多い ・各年代ごとにバランスよく教員がいる | ・単位数に応じて教員の配置人数を各学校で決める ・同期がいない場合もある ・ある特定の年代の教員数が多い場合がある |
研修 | ・各都道府県において、初任者・2年目・10年目に分けて一斉に研修が行われる | ・学校独自で定めているが、初任者研修のみの学校が多い |
上記を比較すると公立教員と私立教員はどちらがおすすめか、という点に関しては結論としては
「個々の価値観による」
ということになります。
なぜなら、例えば「異動があった方がよいかどうか」という1点だけをみても、人によって価値観が異なるからです。
ただし、判断基準は存在しますので、迷ったら以下の内容で決定するのが選ぶときのポイントになります。
公立教員と私立教員の判断基準(チェックリスト)
公立教員に向いているタイプ | 私立教員に向いているタイプ | |
---|---|---|
採用方法 | ☑自治体(都道府県)での採用がよい ☑働きたい学校が具体的にあるわけではない | ☑各学校での採用がよい ☑働きたい学校が具体的にある |
雇用形態待遇 | ☑公務員がよい ☑異動があった方がよい ☑給料は安定していた方がよい ☑勤務形態にこだわりはない | ☑公務員でなくてもよい ☑ずっと同じ学校で働きたい ☑自身の働きによっては高収入を狙いたい ☑勤務形態にこだわりたい |
休日休暇 | ☑土日・祝祭日・年末年始は必ず休みたい | ☑定期的でなくても年間で休みがあればよい |
職場環境 | ☑設備に関するこだわりはない | ☑設備がしっかりしている、もしくは、これから改善できる職場がよい |
仕事内容 | ☑募集業務は避けたい ☑学校改革よりも目の前の生徒に集中したい | ☑募集業務があってもよい ☑受験指導などもしっかりやりたい ☑自身の働きで学校を変えたい |
配置人数 | ☑同期や各年代ごとの教員がバランスよくいて欲しい | ☑同期や各年代ごとの教員の人数が偏っていてもそれほど気にならない |
研修 | ☑研修は定期的にしっかりやって欲しい | ☑研修は定期的になくてもよい |
上記のチェックリストの項目で当てはまる数が多い方が向いているタイプであるといえます。
ただし、基本的には就職活動の段階では、両方視野に入れつつ、「教員採用試験」も「私学適性検査」も受験した方がよいでしょう。
最後に、教員の採用を探している場合は人材紹介会社に登録しておくと良いです。
例えば、英語科の採用であれば、英語科の採用に特化した「ワークスピット」などがおすすめです。
教員の人材紹介会社は様々ありますが、 なるべく特化している会社を選んだ方がより専門性を活かした人材紹介をしてもらえますよ。
主なエリア | 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、京都、滋賀、奈良、兵庫 ※他県、海外から関東、関西への引越しが可能な方もOK |
年収 | 300-1,000万円程度 ※各学校の雇用形態・求職者の能力・経歴の換算などにより大きく異なります。 |
希望別学校求人の紹介 | ・勤務時間・残業、退勤時間 [曜日・時間相談できる] ・部活動無し、校務分掌無し ・職場環境の評価が高い学校(教員のケアが行き届いている学校) ・請負コマ数が選べる学校 ・偏差値レベルで学校を選べる ・部活動の請負が無い学校 ・土曜日の通常授業がない学校 ・駅から近い学校 ・車通勤可能な学校 ・共学・男子校・女子校が選べる ・私学共済加入ができる非常勤求人 |
WEBでのお問合せはこちら → 英語科【専任・常勤・非常勤】教員採用
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