ベクトル 基本問題一覧〜一問一答式(高校数学C)〜

このページは【数学C:ベクトル】の基本〜標準問題まとめページ(全12問)です。


「ベクトルの成分・内積」の基礎計算から、「交点の位置ベクトル」「直線のベクトル方程式」「空間の共面条件」「球面のベクトル方程式」まで、模試や受験で必須となる解法パターンを網羅しています。

目次

ベクトル 基本問題一覧〜一問一答式(高校数学C)〜

問1:ベクトルの演算と一次結合

2つのベクトル \(\vec{a}, \vec{b}\) に対し、\( 3(\vec{x} – 2\vec{a}) + 2(\vec{x} + 3\vec{b}) = \vec{0} \) を満たす \(\vec{x}\) を \(\vec{a}, \vec{b}\) で表しなさい。

問1:ベクトルの演算 の解答・解説

【解答】 \( \vec{x} = \frac{6}{5}\vec{a} – \frac{6}{5}\vec{b} \)

【解説】
カッコを外し、\(\vec{x}\) について整理します。
\[ 3\vec{x} – 6\vec{a} + 2\vec{x} + 6\vec{b} = \vec{0} \]
\[ 5\vec{x} – 6\vec{a} + 6\vec{b} = \vec{0} \]
\[ 5\vec{x} = 6\vec{a} – 6\vec{b} \]
両辺を 5 で割ります。
\[ \vec{x} = \frac{6}{5}\vec{a} – \frac{6}{5}\vec{b} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
ベクトルの加法・減法・実数倍は、文字式と同じ感覚でまとめて移項できます!

問2:成分表示と大きさ

\( \vec{a} = (3, -1) \), \( \vec{b} = (1, 2) \) のとき、\( \vec{a} + 2\vec{b} \) の成分と、その大きさ \( |\vec{a} + 2\vec{b}| \) を求めなさい。

問2:成分と大きさ の解答・解説

【解答】 成分:\( (5, 3) \)、大きさ:\( \sqrt{34} \)

【解説】
1. 成分の計算:
\[ \vec{a} + 2\vec{b} = (3, -1) + 2(1, 2) = (3 + 2, -1 + 4) = (5, 3) \]
2. 大きさの計算:
\[ |\vec{a} + 2\vec{b}| = \sqrt{5^2 + 3^2} = \sqrt{25 + 9} = \sqrt{34} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
成分の大きさは「三平方の定理」そのものです。\( |\vec{v}| = \sqrt{x^2 + y^2} \) をしっかり覚えましょう。

問3:内積と成す角

\( \vec{a} = (2, 1) \), \( \vec{b} = (1, 3) \) の内積 \( \vec{a} \cdot \vec{b} \) と、2つのベクトルの成す角 \( \theta \) を求めなさい。

問3:内積と成す角 の解答・解説

【解答】 内積:\( 5 \)、成す角:\( \theta = 45^\circ \)

【解説】
1. 内積の成分計算:
\[ \vec{a} \cdot \vec{b} = 2 \cdot 1 + 1 \cdot 3 = 5 \]
2. 各ベクトルの大きさ:
\[ |\vec{a}| = \sqrt{2^2 + 1^2} = \sqrt{5}, \quad |\vec{b}| = \sqrt{1^2 + 3^2} = \sqrt{10} \]
3. 成す角 \(\theta\) の計算:
\[ \cos\theta = \frac{\vec{a} \cdot \vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|} = \frac{5}{\sqrt{5}\sqrt{10}} = \frac{5}{5\sqrt{2}} = \frac{1}{\sqrt{2}} \]
\( 0^\circ \le \theta \le 180^\circ \) より、\( \theta = 45^\circ \)

👨‍🏫 教員のアドバイス
内積には「成分の掛け算の和」と「\(|\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta\)」の2通りの表し方があります。この2つを等しいとおくことで角 \(\theta\) が求まります!

問4:ベクトルの垂直条件

\( \vec{a} = (x, 6) \) と \( \vec{b} = (2, -3) \) が垂直であるとき、\( x \) の値を求めなさい。

問4:垂直条件 の解答・解説

【解答】 \( x = 9 \)

【解説】
2つのゼロでないベクトルが垂直である条件は **「内積が 0」** です。
\[ \vec{a} \cdot \vec{b} = 0 \]
成分を代入すると、
\[ x \cdot 2 + 6 \cdot (-3) = 0 \]
\[ 2x – 18 = 0 \]
\[ 2x = 18 \]
したがって、\( x = 9 \)

👨‍🏫 教員のアドバイス
「垂直 \(\iff\) 内積が0」はベクトルの最頻出公式です。反射的に使えるようにしておきましょう。

問5:内分点・外分点と位置ベクトル

2点 A(\(\vec{a}\)), B(\(\vec{b}\)) を結ぶ線分 AB を \( 2 : 1 \) に内分する点 P の位置ベクトル \(\vec{p}\) と、\( 3 : 1 \) に外分する点 Q の位置ベクトル \(\vec{q}\) を求めなさい。

問5:分点公式 の解答・解説

【解答】 \( \vec{p} = \frac{\vec{a} + 2\vec{b}}{3} \)、\( \vec{q} = \frac{-\vec{a} + 3\vec{b}}{2} \)

【解説】
1. 内分点の公式:
\[ \vec{p} = \frac{1 \cdot \vec{a} + 2 \cdot \vec{b}}{2 + 1} = \frac{\vec{a} + 2\vec{b}}{3} \]
2. 外分点の公式(\( 3 : -1 \) に内分すると考える):
\[ \vec{q} = \frac{-1 \cdot \vec{a} + 3 \cdot \vec{b}}{3 – 1} = \frac{-\vec{a} + 3\vec{b}}{2} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
分点公式は「クロスに掛ける」のがポイントです!外分は一方の比にマイナスをつけて計算しましょう。

問6:交点の位置ベクトル(交点ベクトル)

三角形 OAB において、辺 OA を \( 2 : 1 \) に内分する点を C、辺 OB を \( 3 : 2 \) に内分する点を D とする。線分 AD と線分 BC の交点を P とするとき、\(\vec{OP}\) を \(\vec{OA} = \vec{a}\), \(\vec{OB} = \vec{b}\) で表しなさい。

問6:交点ベクトル の解答・解説

【解答】 \( \vec{OP} = \frac{1}{2}\vec{a} + \frac{3}{8}\vec{b} \)

【解説】
1. 点 P は線分 AD 上にあるので、\( AP : PD = s : (1-s) \) とおくと、
\[ \vec{OP} = (1-s)\vec{a} + s \vec{OD} = (1-s)\vec{a} + \frac{3}{5}s \vec{b} \quad \cdots \text{①} \]
2. また、点 P は線分 BC 上にあるので、\( BP : PC = t : (1-t) \) とおくと、
\[ \vec{OP} = t \vec{OC} + (1-t)\vec{b} = \frac{2}{3}t \vec{a} + (1-t)\vec{b} \quad \cdots \text{②} \]
3. \(\vec{a} \ne \vec{0}, \vec{b} \ne \vec{0}\) で \(\vec{a}\) と \(\vec{b}\) は平行でないため、①と②の係数を比較します。
・\( 1 – s = \frac{2}{3}t \)
・\( \frac{3}{5}s = 1 – t \)
この連立方程式を解くと、\( s = \frac{5}{8}, t = \frac{5}{8} \)
4. ①に代入して整理すると、
\[ \vec{OP} = \frac{1}{2}\vec{a} + \frac{3}{8}\vec{b} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
「2通りの内分比(\(s : 1-s\) と \(t : 1-t\))で表して係数比較する」のは、平面ベクトルの最重要解法パターンです!

問7:直線のベクトル方程式

点 A\((1, 4)\) を通り、ベクトル \(\vec{u} = (3, -2)\) に平行な直線の方程式を求めなさい。

問7:直線のベクトル方程式 の解答・解説

【解答】 \( 2x + 3y – 14 = 0 \)

【解説】
1. 直線上の点を P\((x, y)\) とすると、ベクトル方程式は \( \vec{p} = \vec{a} + t\vec{u} \) と表せます。
2. 成分で表すと、
\[ (x, y) = (1, 4) + t(3, -2) = (1 + 3t, 4 – 2t) \]
3. 媒介変数 \( t \) を消去します。
\( x = 1 + 3t \) より、\( 3t = x – 1 \)
\( y = 4 – 2t \) より、\( 2t = 4 – y \)
\( t \) について整理して等しいとおくと、
\[ \frac{x – 1}{3} = \frac{4 – y}{2} \]
両辺に 6 を掛けて整理します。
\[ 2(x – 1) = 3(4 – y) \]
\[ 2x + 3y – 14 = 0 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
方向ベクトル \(\vec{u}\) が与えられた直線は、媒介変数 \(t\) を用いて成分で表してから \(t\) を消去すれば通常の \(x, y\) の直線方程式になります。

問8:円のベクトル方程式

2点 A(\(\vec{a}\)), B(\(\vec{b}\)) を直径の両端とする円のベクトル方程式を求めなさい。

問8:円のベクトル方程式 の解答・解説

【解答】 \( (\vec{p} – \vec{a}) \cdot (\vec{p} – \vec{b}) = 0 \)

【解説】
円上の任意の点を P(\(\vec{p}\)) とします。
1. P が A, B 以外の点にあるとき、直径に対する円周角は \( 90^\circ \) なので、\( \angle\text{APB} = 90^\circ \) となります。
2. したがって、\( \vec{AP} \perp \vec{BP} \) より、内積は 0 です。
\[ \vec{AP} \cdot \vec{BP} = 0 \]
3. 始点を原点 O に揃えると、\( \vec{AP} = \vec{p} – \vec{a} \)、\( \vec{BP} = \vec{p} – \vec{b} \) となるので、
\[ (\vec{p} – \vec{a}) \cdot (\vec{p} – \vec{b}) = 0 \]
(※ P が A または B と一致するときもこの式は成り立ちます)

👨‍🏫 教員のアドバイス
「中心 C, 半径 \(r\) の円 \(\iff |\vec{p} – \vec{c}| = r\)」「AB が直径の円 \(\iff (\vec{p} – \vec{a}) \cdot (\vec{p} – \vec{b}) = 0\)」の2つは円の重要公式です。

問9:空間ベクトルの成分と大きさ・内積

空間の2つのベクトル \( \vec{a} = (1, 2, -2) \), \( \vec{b} = (-2, 1, 2) \) の内積 \( \vec{a} \cdot \vec{b} \) と、成す角 \( \theta \) を求めなさい。

問9:空間ベクトルの内積 の解答・解説

【解答】 内積:\( -4 \)、成す角:\( \cos\theta = -\frac{4}{9} \)

【解説】
1. 空間の内積成分計算(\(a_x b_x + a_y b_y + a_z b_z\)):
\[ \vec{a} \cdot \vec{b} = 1 \cdot (-2) + 2 \cdot 1 + (-2) \cdot 2 = -2 + 2 – 4 = -4 \]
2. 各ベクトルの大きさ:
\[ |\vec{a}| = \sqrt{1^2 + 2^2 + (-2)^2} = \sqrt{9} = 3 \]
\[ |\vec{b}| = \sqrt{(-2)^2 + 1^2 + 2^2} = \sqrt{9} = 3 \]
3. 成す角のコサイン:
\[ \cos\theta = \frac{\vec{a} \cdot \vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|} = \frac{-4}{3 \cdot 3} = -\frac{4}{9} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
空間になっても成分が \( z \) 軸の1つ増えるだけです!内積や大きさの計算手順は平面とまったく同じです。

問10:空間の1直線上の点(共線条件)

3点 A\((1, 2, 3)\), B\((3, 4, 1)\), C\((7, y, z)\) が同一直線上にあるとき、\( y, z \) の値を求めなさい。

問10:共線条件 の解答・解説

【解答】 \( y = 8, z = -3 \)

【解説】
1. 3点が同一直線上にある条件は **\( \vec{AC} = k \vec{AB} \)** (\( k \) は実数)となることです。
2. 各成分を求めます。
・\( \vec{AB} = (3-1, 4-2, 1-3) = (2, 2, -2) \)
・\( \vec{AC} = (7-1, y-2, z-3) = (6, y-2, z-3) \)
3. \( \vec{AC} = k \vec{AB} \) に代入します。
\[ (6, y-2, z-3) = k(2, 2, -2) = (2k, 2k, -2k) \]
\( x \) 成分を比較すると、\( 6 = 2k \) より \( k = 3 \) と定まります。
4. \( y, z \) 成分に \( k = 3 \) を代入します。
・\( y – 2 = 2(3) = 6 \) より、\( y = 8 \)
・\( z – 3 = -2(3) = -6 \) より、\( z = -3 \)

👨‍🏫 教員のアドバイス
「共線条件 \(\iff \vec{AC} = k\vec{AB}\)」は平面でも空間でも共通の超基本ルールです。

問11:空間の同一平面上の点(共面条件)

4点 A\((1, 0, 0)\), B\((0, 2, 0)\), C\((0, 0, 3)\), P\((2, 2, z)\) が同一平面上にあるとき、\( z \) の値を求めなさい。

問11:共面条件 の解答・解説

【解答】 \( z = -6 \)

【解説】
1. 点 P が平面 ABC 上にある条件(共面条件)は **\( \vec{AP} = s \vec{AB} + t \vec{AC} \)** (\( s, t \) は実数)と表せることです。
2. 各ベクトルを求めます。
・\( \vec{AB} = (-1, 2, 0) \)
・\( \vec{AC} = (-1, 0, 3) \)
・\( \vec{AP} = (1, 2, z) \)
3. 代入して成分比較します。
\[ (1, 2, z) = s(-1, 2, 0) + t(-1, 0, 3) = (-s – t, 2s, 3t) \]
・\( y \) 成分:\( 2 = 2s \) より、\( s = 1 \)
・\( x \) 成分:\( 1 = -s – t \) に代入して \( 1 = -1 – t \) より、\( t = -2 \)
・\( z \) 成分:\( z = 3t \) に代入して、\( z = 3(-2) = -6 \)

👨‍🏫 教員のアドバイス
「共面条件 \(\iff \vec{AP} = s\vec{AB} + t\vec{AC}\)」は、空間ベクトルで最も差がつく応用問題の一つです!

問12:球面のベクトル方程式

点 C\((2, -1, 3)\) を中心とし、点 A\((4, 1, 2)\) を通る球面のベクトル方程式および直交座標系での方程式を求めなさい。

問12:球面のベクトル方程式 の解答・解説

【解答】 ベクトル方程式:\( |\vec{p} – \vec{c}| = 3 \)、方程式:\( (x – 2)^2 + (y + 1)^2 + (z – 3)^2 = 9 \)

【解説】
1. 半径 \( r \) は線分 CA の長さ(大きさ)です。
\[ r = |\vec{CA}| = \sqrt{(4 – 2)^2 + (1 – (-1))^2 + (2 – 3)^2} = \sqrt{2^2 + 2^2 + (-1)^2} = \sqrt{4 + 4 + 1} = 3 \]
2. 中心 C(\(\vec{c}\))、半径 3 の球面のベクトル方程式は、
\[ |\vec{p} – \vec{c}| = 3 \]
3. これを成分表示(\( (x-x_0)^2 + (y-y_0)^2 + (z-z_0)^2 = r^2 \))に直すと、
\[ (x – 2)^2 + (y + 1)^2 + (z – 3)^2 = 9 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
平面の円(\( (x-a)^2 + (y-b)^2 = r^2 \))に \( z \) 成分が加わった形が「球面の方程式」です。

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