このページは【数学と社会生活】の基本問題まとめページです。
実際のテストや共通テスト等で頻出する「表・データの読み取り」「最適な意思決定」「数理モデル・最適化」を一問一答形式で網羅しています。
各問題の「現役教員のワンポイントアドバイス」とあわせて、実践的なデータ活用能力を身につけましょう。
数学と社会生活 基本問題一覧〜一問一答(高校数学B)〜
【第1章:データの活用と統計】
ある地域の \(40\) 世帯の「1週間の生ごみ排出量(kg)」を調べた以下の度数分布表がある。中央値(メディアン)が含まれる階級を答えなさい。
| 排出量(kg) | 世帯数(度数) |
|---|---|
| \(0\) 以上 \(2\) 未満 | \(5\) |
| \(2\) 以上 \(4\) 未満 | \(12\) |
| \(4\) 以上 \(6\) 未満 | \(15\) |
| \(6\) 以上 \(8\) 未満 | \(6\) |
| \(8\) 以上 \(10\) 未満 | \(2\) |
| 合計 | \(40\) |
問1:度数分布表と中央値 の解答・解説
【解答】 \(4\) kg 以上 \(6\) kg 未満
【解説】
全 \(40\) 世帯の中央値は、少ない順に並べたときの **\(20\) 番目と \(21\) 番目の世帯の平均値** が含まれる階級です。
・\(0 \sim 2\) kg:\(5\) 世帯(累計 \(5\) 世帯)
・\(2 \sim 4\) kg:\(12\) 世帯(累計 \(17\) 世帯)
・\(4 \sim 6\) kg:\(15\) 世帯(累計 \(32\) 世帯)
累計で見ると、\(20\) 番目と \(21\) 番目の世帯はともに「\(4\) kg 以上 \(6\) kg 未満」の階級に含まれます。
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
「度数の合計が \(40\) だから真ん中は \(20\) 番目」と単純に考えるだけでなく、**「累積度数(上から足していった数)」** をメモする癖をつけましょう!
ある店舗の「最高気温」と「冷やし中華の売上食数」の相関係数が \(r = 0.85\) であった。この結果から読み取れる散布図の特徴として正しいものを次の(ア)〜(ウ)から選びなさい。
(ア)点が右下がりに分布しており、気温が高いほど売上は減る傾向がある。
(イ)点が右上がりに強い直線状に分布しており、気温が高いほど売上が増える傾向がある。
(ウ)点がほぼ円状にばらついており、気温と売上にはほとんど関係がない。
問2:散布図と相関係数 の解答・解説
【解答】 (イ)
【解説】
相関係数 \(r\) は \(-1 \le r \le 1\) の範囲の値を持ちます。
・\(r = 0.85\) は **\(1\) に近い正の値** なので「強い正の相関」を表します。
・正の相関があるとき、散布図は「右上がり(\(x\) が増えると \(y\) も増える)」の形状になります。
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
相関係数の数値とグラフの形の対応を押さえましょう!
・\(r \approx 1\):右上がりの直線状(強い正の相関)
・\(r \approx -1\):右下がりの直線状(強い負の相関)
・\(r \approx 0\):バラバラ・円状(無相関)
「アイスクリームの売上」と「水難事故の件数」には強い正の相関が見られる。しかし、「アイスクリームの売上が増えたことが原因で水難事故が増えた」と判断するのは適切でない。この理由を共通の潜伏変数(第三の要因)に触れて説明しなさい。
問3:相関関係と因果関係 の解答・解説
【解答】 両者の増加は「夏場の気温上昇」という共通の第三要因によって引き起こされたものであり、両者の間に直接の因果関係はないため。
【解説】
データ間に相関関係(連動性)があっても、因果関係(原因と結果)があるとは限りません。見せかけの相関(疑似相関)に騙されないことが大切です。
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
「相関関係があるからといって、因果関係があるとは言えない」は社会データの読み取りで最も重要な原則です!
【第2章:不確実性と意思決定(評価表と期待値)】
イベントの出店計画(屋外Aまたは屋内B)を検討している。天候による利益が以下の表で与えられており、明日の降水確率(雨の確率)が \(0.3\)(晴れは \(0.7\))であるとき、利益の期待値が大きい方の店舗名を答えなさい。
| 出店プラン | 晴れの利益(確率 0.7) | 雨の利益(確率 0.3) |
|---|---|---|
| 屋外店舗 A | \(100\) 万円 | \(-20\) 万円(赤字) |
| 屋内店舗 B | \(50\) 万円 | \(40\) 万円 |
問4:意思決定とペイオフ表 の解答・解説
【解答】 屋外店舗 A
【解説】
それぞれの期待値を計算します。
・屋外 A : \(100 \times 0.7 + (-20) \times 0.3 = 70 – 6 = 64\) 万円
・屋内 B : \(50 \times 0.7 + 40 \times 0.3 = 35 + 12 = 47\) 万円
\(64 > 47\) となるため、期待値が大きいのは「屋外店舗 A」です。
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
雨の赤字リスクだけを見て感覚で決めず、**「(値 \(\times\) 確率)の合計」** で客観的に評価しましょう。
【第3章:ローン・複利計算と数理モデル】
\(100\) 万円を年利率 \(5\%\) で \(2\) 年間運用するとき、「単利」と「1年ごとの複利」の2年後の元利合計額をそれぞれ求めなさい。
問5:単利と複利の計算比較 の解答・解説
【解答】 単利:\(110\) 万円、複利:\(110.25\) 万円(\(110\) 万 \(2,500\) 円)
【解説】
・単利:\(100 + (100 \times 0.05 \times 2) = 110\) 万円
・複利:\(100 \times (1 + 0.05)^2 = 100 \times 1.1025 = 110.25\) 万円
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
複利は「利息にも利息がつく」ため、等比数列 \(A(1+r)^n\) の形で増えていきます。
以下は、\(100\) 万円を年利 \(5\%\) で借り入れ、毎年終わりに同額を返済していく「元利均等返済」の返済スケジュールの表である。空欄【 ア 】に入る利息の金額を求めなさい。
| 年数 | 期首残高 | 利息(期首残高の5%) | 年間返済額 | 元金返済分 | 期末残高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1年目 | \(100.0\) 万円 | \(5.0\) 万円 | \(23.1\) 万円 | \(18.1\) 万円 | \(81.9\) 万円 |
| 2年目 | \(81.9\) 万円 | 【 ア 】万円 | \(23.1\) 万円 | \(19.0\) 万円 | \(62.9\) 万円 |
| 3年目 | \(62.9\) 万円 | \(3.1\) 万円 | \(23.1\) 万円 | \(20.0\) 万円 | \(42.9\) 万円 |
問6:元利均等返済表の読み取り の解答・解説
【解答】 約 \(4.1\) 万円(\(4.095\) 万円)
【解説】
利息は「期首残高 \(\times\) 金利(\(5\%\))」で計算できます。
2年目の期首残高は \(81.9\) 万円なので、
\[81.9 \times 0.05 = 4.095 \, \text{万円} \approx 4.1 \, \text{万円}\]
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
ローン返済が進むと残高が減るため、利息の負担分も毎年減っていく仕組みを読み取りましょう。
【第4章:最適化・線形計画法・最短経路】
製品 P を \(x\) 個、製品 Q を \(y\) 個製造する。条件 \(x \ge 0\), \(y \ge 0\), \(x + y \le 4\) の制約のもとで、利益 \(k = 2x + 3y\)(万円)を最大にする製造個数 \((x, y)\) と利益の最大値を求めなさい。
問7:線形計画法による最適化 の解答・解説
【解答】 \(x = 0, y = 4\) のとき、最大値 \(12\) 万円
【解説】
条件を満たす領域は頂点 \((0,0), (4,0), (0,4)\) で作られる三角形です。
直線 \(2x + 3y = k\) すなわち \(y = -\frac{2}{3}x + \frac{k}{3}\) の \(y\) 切片が最大となるのは、領域の頂点 \((0,4)\) を通るときです。
したがって、\(k = 2(0) + 3(4) = 12\)
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
線形計画法では、**「実行可能領域の頂点(端)」** で最大値・最小値を取ることがほとんどです!各頂点の座標を代入して比較しましょう。
地点 S から地点 G までの移動ルートを考える。中継地 A, B を経由する各区間の所要時間が以下の表のように与えられているとき、S から G までの最小所要時間(分)を求めなさい。
| 区間 | 所要時間(分) |
|---|---|
| S \(\rightarrow\) A | \(15\) 分 |
| S \(\rightarrow\) B | \(20\) 分 |
| A \(\rightarrow\) B | \(5\) 分 |
| A \(\rightarrow\) G | \(30\) 分 |
| B \(\rightarrow\) G | \(15\) 分 |
問8:ネットワークと所要時間表 の解答・解説
【解答】 \(35\) 分
【解説】
全ルートの時間を足し合わせて比較します。
・S \(\rightarrow\) A \(\rightarrow\) G : \(15 + 30 = 45\) 分
・S \(\rightarrow\) B \(\rightarrow\) G : \(20 + 15 = 35\) 分
・S \(\rightarrow\) A \(\rightarrow\) B \(\rightarrow\) G : \(15 + 5 + 15 = 35\) 分
最小所要時間は **\(35\) 分** となります。
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
ナビゲーションシステムの検索エンジンの基礎となる計算です。モレなく書き出して合計しましょう。
【第5章:幾何・三角比と領域分割(ボロノイ図)】
建物の根元から \(10\,\text{m}\) 離れた地点から頂点を見上げた角度(仰角)が \(30^\circ\) であった。観測者の目の高さ(\(1.5\,\text{m}\))を考慮した建物の高さ \(h\) を求めなさい。(ただし \(\tan 30^\circ \approx 0.577\) とする)
問9:三角比を利用した測量計算 の解答・解説
【解答】 約 \(7.27\,\text{m}\)
【解説】
目の高さより上の高さを \(y\) とすると、
\[y = 10 \times \tan 30^\circ \approx 10 \times 0.577 = 5.77\,\text{m}\]
目の高さを足すと、
\[h = 5.77 + 1.5 = 7.27\,\text{m}\]
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
「目の高さを足し忘れる」ミスが多発します!問題文を最後までしっかり確認しましょう。
店舗や避難所の最寄りエリアを分ける「ボロノイ図」を作成するとき、隣り合う2つの拠点 A, B の領域を分ける境界線は、線分 AB に対してどのような図形的特徴を持つ直線(作図線)になるか答えなさい。
問10:ボロノイ分割の境界線の作図性質 の解答・解説
【解答】 線分 AB の垂直二等分線
【解説】
2点 A, B から「等しい距離にある点」の集まりが境界線となります。これは中学数学で習う「垂直二等分線」の定義そのものです。
👨🏫 教員のアドバイス:ここがつまずきポイント!
ボロノイ図の問題が出たら**「境界線=垂直二等分線」**と即答できるようにしておきましょう!スマホの地図アプリなどの基礎技術です。
✏️ この問題を解いてみて「難しい」「演習不足」と感じた方へ
数学は、解説を見て納得するだけでなく「自分と似たレベルの問題を繰り返し解くこと」で初めてテストで点数が取れるようになります。
もし「解答を見ても途中の考え方が分からない」「もっと自分のレベルに合った類題をたくさん解きたい」と感じているなら、独学のやり方を見直してみるのもおすすめです。
特に高校生からは、「動画解説つまずきを無くすサービス(スタディサプリ)」や「自分の志望校・レベルに合わせて演習できる(進研ゼミ)」などの教材がよく選ばれています。
自分の状況に合わせて、以下の解説記事を参考にしてみてください。🔹 人気の2大教材(動画解説 vs 問題演習)で迷っている方
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