数列の極限 基本問題一覧〜一問一答式(高校数学III)〜

このページは【数学III:数列の極限】の基本〜標準問題まとめページ(全10問)です。


「不定形の解消」「等比数列の極限」「はさみうちの原理」「漸化式と極限」「無限等比級数の収束と和」など、数III極限の土台となる解法パターンを網羅しています。

目次

数学III 数列の極限 厳選10問〜解法パターン完全網羅一問一答〜

問1:不定形の解消(分数タイプ)

次の極限値を求めなさい。
\[ \lim_{n \to \infty} \frac{3n^2 – 2n + 1}{2n^2 + 5} \]

問1:不定形の解消(分数) の解答・解説

【解答】 \( \frac{3}{2} \)

【解説】
1. \(\frac{\infty}{\infty}\) の不定形となるため、分母の最高次数の項 \( n^2 \) で分子・分母を割ります。
\[ \lim_{n \to \infty} \frac{3 – \frac{2}{n} + \frac{1}{n^2}}{2 + \frac{5}{n^2}} \]
2. \( n \to \infty \) のとき、\( \frac{1}{n} \to 0 \), \( \frac{1}{n^2} \to 0 \) となるので、
\[ \frac{3 – 0 + 0}{2 + 0} = \frac{3}{2} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
分子・分母の次数が等しい場合、極限値は最高次の係数の比(\( \frac{3}{2} \))になります。検算テクニックとして覚えておきましょう!

問2:不定形の解消(無理式タイプ)

次の極限値を求めなさい。
\[ \lim_{n \to \infty} \left( \sqrt{n^2 + 2n} – n \right) \]

問2:不定形の解消(有理化) の解答・解説

【解答】 \( 1 \)

【解説】
1. \( \infty – \infty \) の不定形のため、分子を有理化します。
\[ \sqrt{n^2 + 2n} – n = \frac{\left(\sqrt{n^2 + 2n} – n\right)\left(\sqrt{n^2 + 2n} + n\right)}{\sqrt{n^2 + 2n} + n} \]
\[ = \frac{(n^2 + 2n) – n^2}{\sqrt{n^2 + 2n} + n} = \frac{2n}{\sqrt{n^2 + 2n} + n} \]
2. 分子・分母を \( n \) で割ります。
\[ = \frac{2}{\sqrt{1 + \frac{2}{n}} + 1} \]
3. \( n \to \infty \) の極限をとります。
\[ \frac{2}{\sqrt{1 + 0} + 1} = \frac{2}{2} = 1 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
ルートを含む \( \infty – \infty \) の極限は「分子の有理化」によって分数式に変換するのが鉄則です。

問3:等比数列の基本極限

次の極限値を求めなさい。
\[ \lim_{n \to \infty} \left( -\frac{2}{3} \right)^n \]

問3:等比数列の基本極限 の解答・解説

【解答】 \( 0 \)

【解説】
等比数列 \( r^n \) の極限公式を利用します。
・\( |r| < 1 \) のとき、\( \lim_{n \to \infty} r^n = 0 \)
本問の公比 \( r = -\frac{2}{3} \) は \( \left| -\frac{2}{3} \right| = \frac{2}{3} < 1 \) を満たすため、極限値は 0 となります。

👨‍🏫 教員のアドバイス
等比数列 \( r^n \) の極限は、公比 \( r \) の値によって次のように分類されます。
・\( r > 1 \) のときは \( \infty \) に発散
・\( r = 1 \) のときは \( 1 \) に収束
・\( -1 < r < 1 \) のときは \( 0 \) に収束
・\( r \le -1 \) のときは 振動する(極限なし)
この4つの分類を正しく整理しておきましょう。

問4:等比数列の極限(複合タイプ)

次の極限値を求めなさい。
\[ \lim_{n \to \infty} \frac{5^n – 2^n}{5^n + 3^n} \]

問4:等比数列(複合) の解答・解説

【解答】 \( 1 \)

【解説】
1. 分母の中で最も底の絶対値が大きい項 \( 5^n \) で分子・分母を割ります。
\[ \lim_{n \to \infty} \frac{1 – \left(\frac{2}{5}\right)^n}{1 + \left(\frac{3}{5}\right)^n} \]
2. \( n \to \infty \) のとき、\( \left(\frac{2}{5}\right)^n \to 0 \), \( \left(\frac{3}{5}\right)^n \to 0 \) となるので、
\[ \frac{1 – 0}{1 + 0} = 1 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
底が複数ある場合は「最も影響力が強い(底の絶対値が大きい)項で分子・分母を割る」のが解法の鍵です。

問5:等比数列の収束条件

数列 \( \{ (2x – 1)^n \} \) が収束するような \( x \) の値の範囲を求めなさい。

問5:等比数列の収束条件 の解答・解説

【解答】 \( 0 < x \le 1 \)

【解説】
1. 等比数列 \( r^n \) が収束するための必要十分条件は **\( -1 < r \le 1 \)** です。
2. 公比 \( r = 2x – 1 \) を代入します。
\[ -1 < 2x - 1 \le 1 \]
3. 各辺に 1 を加えます。
\[ 0 < 2x \le 2 \]
4. 各辺を 2 で割ります。
\[ 0 < x \le 1 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
「\(r = 1\) は含める(\(r^n = 1 \to 1\) で収束)が、\(r = -1\) は含めない(振動する)」という不等号のイコールの有無が最大のチェックポイントです。

問6:はさみうちの原理

次の極限値を求めなさい。
\[ \lim_{n \to \infty} \frac{\cos n\theta}{n} \]

問6:はさみうちの原理 の解答・解説

【解答】 \( 0 \)

【解説】
1. コサインの取り得る値の範囲から、すべての自然数 \( n \) について以下が成り立ちます。
\[ -1 \le \cos n\theta \le 1 \]
2. 各辺を \( n \)(\( n > 0 \))で割ります。
\[ -\frac{1}{n} \le \frac{\cos n\theta}{n} \le \frac{1}{n} \]
3. ここで、
\[ \lim_{n \to \infty} \left(-\frac{1}{n}\right) = 0, \quad \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0 \]
4. したがって、「はさみうちの原理」により、
\[ \lim_{n \to \infty} \frac{\cos n\theta}{n} = 0 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
\(\sin\) や \(\cos\) のように「\(-1\) 以上 \(1\) 以下に値が挟まれている関数」が極限に含まれるときは、はさみうちの原理を真っ先に疑いましょう。

問7:漸化式と極限

\( a_1 = 1 \), \( a_{n+1} = \frac{1}{2}a_n + 1 \) で定められる数列 \( \{a_n\} \) の極限値 \( \lim_{n \to \infty} a_n \) を求めなさい。

問7:漸化式と極限 の解答・解説

【解答】 \( 2 \)

【解説】
1. 漸化式変形の特性方程式 \( \alpha = \frac{1}{2}\alpha + 1 \) を解くと \( \alpha = 2 \) となります。
2. 漸化式を形を変えます。
\[ a_{n+1} – 2 = \frac{1}{2}(a_n – 2) \]
3. 数列 \( \{a_n – 2\} \) は、初項 \( a_1 – 2 = 1 – 2 = -1 \)、公比 \( \frac{1}{2} \) の等比数列です。
\[ a_n – 2 = (-1) \cdot \left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} \]
\[ a_n = 2 – \left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} \]
4. \( n \to \infty \) の極限をとります。
\( \lim_{n \to \infty} \left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} = 0 \) より、
\[ \lim_{n \to \infty} a_n = 2 – 0 = 2 \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
数B(数C)で習う漸化式で一般項 \(a_n\) を求めてから、最後に \(n \to \infty\) の極限をとる標準的な融合問題です。

問8:無限等比級数の和

次の無限等比級数の収束・発散を調べ、収束する場合はその和を求めなさい。
\[ 1 – \frac{1}{2} + \frac{1}{4} – \frac{1}{8} + \cdots \]

問8:無限等比級数の和 の解答・解説

【解答】 収束する。和は \( \frac{2}{3} \)

【解説】
1. 初項 \( a = 1 \)、公比 \( r = -\frac{1}{2} \) の無限等比級数です。
2. 公比の絶対値について \( |r| = \left|-\frac{1}{2}\right| = \frac{1}{2} < 1 \) より、この級数は**収束**します。
3. 無限等比級数の和の公式 \( S = \frac{a}{1 – r} \) に代入します。
\[ S = \frac{1}{1 – \left(-\frac{1}{2}\right)} = \frac{1}{\frac{3}{2}} = \frac{2}{3} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
無限等比級数は \(|r| < 1\) のときのみ収束し、和は **\( S = \frac{a}{1-r} \)** となります。数列の収束条件(\(r=1\) を含む)との違いに注意しましょう!

問9:無限等比級数の収束条件(文字を含むタイプ)

無限等比級数 \( x + x(1 – x) + x(1 – x)^2 + \cdots \) が収束するような \( x \) の値の範囲を求めなさい。また、そのときの和を求めなさい。

問9:無限等比級数の収束条件(文字) の解答・解説

【解答】 範囲:\( 0 \le x < 2 \)、和:\( x = 0 \) のとき \( 0 \)、\( 0 < x < 2 \) のとき \( 1 \)

【解説】
初項 \( a = x \)、公比 \( r = 1 – x \) です。
1. 無限等比級数が収束するための条件は、「初項 \( a = 0 \)」または「公比 \( |r| < 1 \)」です。
・[ケース1] 初項 \( x = 0 \) のとき:
すべての項が 0 になるため、和は 0 に収束します。
・[ケース2] 公比 \( |1 – x| < 1 \) のとき:
\[ -1 < 1 - x < 1 \]
各辺から 1 を引きます。
\[ -2 < -x < 0 \]
各辺に -1 を掛けます。
\[ 0 < x < 2 \]
このとき、和は \( S = \frac{x}{1 – (1 – x)} = \frac{x}{x} = 1 \) となります。
2. [ケース1] と [ケース2] を合わせると、収束する範囲は **\( 0 \le x < 2 \)** です。

👨‍🏫 教員のアドバイス
「初項 $= 0$」の場合を忘れて失点する受験生が非常に多いです!文字が含まれている級数では必ず初項 $=0$ のケースを独立してチェックしてください。

問10:循環小数の分数表示

循環小数 \( 0.\dot{1}\dot{8} = 0.181818\cdots \) を無限等比級数を利用して分数で表しなさい。

問10:循環小数の分数表示 の解答・解説

【解答】 \( \frac{2}{11} \)

【解説】
1. 循環小数を和の形に分解します。
\[ 0.181818\cdots = 0.18 + 0.0018 + 0.000018 + \cdots \]
\[ = \frac{18}{100} + \frac{18}{100^2} + \frac{18}{100^3} + \cdots \]
2. これは、初項 \( a = \frac{18}{100} \)、公比 \( r = \frac{1}{100} \) の無限等比級数です。
3. 公比 \( |r| = \frac{1}{100} < 1 \) より収束するため、和の公式を適用します。
\[ S = \frac{\frac{18}{100}}{1 – \frac{1}{100}} = \frac{\frac{18}{100}}{\frac{99}{100}} = \frac{18}{99} = \frac{2}{11} \]

👨‍🏫 教員のアドバイス
中学数学でも扱う循環小数の分数化ですが、数IIIでは「無限等比級数の和」として理論的に説明します。

✏️ この問題を解いてみて「難しい」「演習不足」と感じた方へ

数学は、解説を見て納得するだけでなく「自分と似たレベルの問題を繰り返し解くこと」で初めてテストで点数が取れるようになります。

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👉 【高校生向け】進研ゼミとスタディサプリはどっちがおすすめ?特徴と料金の違い

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👉 【高校生向け】通信教育おすすめランキング!人気教材を徹底比較

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