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将来、中学か高校の教師になりたいんですけど、教師ってどんな仕事しますか?
寝る時間もないほど忙しいって本当でしょうか??
このような疑問に答えます。
- 高校教師の仕事内容が詳しくわかる!
- 教師への適性がわかる!
先生の仕事は授業だけと思っている人は多いかもしれないですね!
私自身も最初はそう思っていましたが、実際は授業以外にも様々な業務があります。
この記事では高校教師の仕事内容と適性を紹介します。
高校教師の仕事内容!知っておきたい5つの職務!
高校教師の仕事内容は大きく分けて次の5つの職務になります。
- 教科指導
- 担任
- 校務分掌
- 部活動顧問
- 各種行事運営など
1日のスケジュール(勤務時間)は以下を参照して下さい。
勤務時間と一日の流れ
8:00頃 出勤(机上の整理・自教室の確認・メールの確認)
8:20 職員朝礼(全体連絡・学年打ち合わせ)
8:30 クラス朝礼(出欠確認・連絡事項・朝学習など)
8:50 ~ 9:40 授業 or 教材研究・分掌業務(1時限目)
9:50 ~10:40 授業 or 教材研究・分掌業務(2時限目)
10:50~11:40 授業 or 教材研究・分掌業務(3時限目)
11:50~12:40 授業 or 教材研究・分掌業務(4時限目)
12:40~13:20 昼休み
13:20~14:10 授業 or 教材研究・分掌業務(5時限目)
14:20~15:10 授業 or 教材研究・分掌業務(6時限目)
15:15~15:25 クラス終礼(出欠確認・連絡事項など)
15:30~15:40 清掃
15:50~17:30 放課活動(部活動・委員会・補習など)
17:30~19:00 翌日の準備、クラス巡回など
19:00頃 退勤
教科指導(授業)
基本となる教科指導いわゆる授業です。
中学・高校では国語科、社会科、数学科、理科、保健体育科、芸術科、英語科、家庭科、情報科などに分かれており、それぞれの教科毎に専門となる教諭がいます。
小学校では担任が、様々な教科を教えるかと思いますが中学・高校では免許がそれぞれ異なる為、原則、1教科のみしか教えません。
(2教科以上の免許、例えば、数学と情報の免許を持っている場合などは、稀に2教科とも担当する場合もあります)
週に教える時間は学校によっても異なりますが、原則は週に18時間~20時間程度となります。
ただし、担当している職務や立場によっても異なるため、この限りではありません。
学校長や教頭、主幹教諭になると授業はほぼ持ちませんし、非常勤講師(授業のみ担当する教諭)の場合は、極端に少なかったり、逆に多い場合もあります。
中学高校からは1教科を専門的に教えるんですね!
中高は小学校と違って、高等学校教諭一種免許状(数学)というように免許が教科ごとに分かれているので注意して下さい。中学と高校の免許も分かれているので、可能な限り両方の免許を持っておくことをおすすめしています。特に、私立は中高一貫校も多いので。
ちなみに、一種免許は大学卒、専修免許は大学院卒で取得という違いになります。
担任(学級経営)
クラス担任(学級経営)の職務です。こちらも教科指導と同様、イメージしやすいかと思います。
担任業務はHR(朝礼・終礼)、総合学習(探究)、クラスの生活指導・進路指導・清掃指導などが主になります。
また、行事等がある場合は自身のクラスに問題が起きないよう監督する責務があります。
担任をどの立場の職員がもつかは学校にもよりますが、原則的には専任教諭が担当することが多く、学校長、教頭などの役職がある教諭や講師の立場で担任を請け負うことはほぼありません。
校務分掌
校務分掌って何ですか??
簡単にいうと、運営上必要な業務分担のことです。
詳しく解説しますね。
校務分掌とは、簡単に言うと学校運営における業務分担になります。例えば、学力向上関係の為の授業や講習の設置、進路指導、生活指導など生徒の皆さんにとって必要な事を教職員の中で分担し、協力しながら運営しています。
校務分掌の種類や名称は学校によっても様々です。主な分掌を紹介しますね。
教務部
主に生徒の学力向上関係を担当する職務になります。
日々の授業や講習などの管理(時間割作成や名簿作成)、模試や定期試験の運営、カリキュラム作成やICT教育の導入もこの部署の職員が行います。
特に、ICT教育や英語教育の推進などは新学習指導要領が導入される近年ではとても重要であり、中学・高校問わず必要になる部署です。
高校における新学習指導要領については以下の記事を参考にして下さい。
進路指導部
主に、生徒の受験指導を担当する職務です。
受験指導はもちろん担任の先生も行いますが、学校全体として『進学情報をどのように生徒に提供していくか』や『少しでも可能性のある受験計画を立てる』ことで、生徒を希望する進路先へ導くことが大切な仕事になります。
進学情報の提供の為に業者とやり取りをしたり、生徒との面談も多く行ったりします。学校によっては、模試の運営を進路で行っているところもありますね。中学校の場合は、高校の先生との推薦のやり取りなどもあります。
特に、高校では大学入試改革によって、推薦入試の形態や大学入学共通テストなど様々な点が変更になっています。このような情報を仕入れ生徒にしっかりと伝えていくことが今後は求められます。
生徒指導部
主に、生徒の生活指導・習慣を管轄する職務です。制服や頭髪に関する身だしなみの規律や基本的な法律の順守(未成年の飲酒、喫煙を防ぐ、など)の徹底といった警察と連携した職務もあります。
担任や他の先生ももちろん生活指導に関しては行いますが、学校全体として指導する方針を考えるのは生徒指導部の役割です。
入試広報(企画広報)部
私立校の場合は公立校と異なり、地元の中学生、や高校生が自動的に入学するわけではありませんので、自身の学校を売り込む必要があります。どのように、自身の学校を売り込むかの戦略を考えるのが入試広報の役割です。
学校説明会の開催、ホームページやTwitter、インスタグラム、駅の看板や書籍など様々な方法で広報活動を計画します。また、入試などの運用もこの職務の教諭が担当します。
生徒会
生徒会は主に生徒の自治活動を促す役割を担います。部活動・クラブなどは生徒の自治活動の一種ですので、実は生徒会の管轄になります。他の企業とコラボした商品を生徒と作ったり、学校によっては委員会の統括も生徒会の役割に組み込まれている場合もあります。
※委員会の統括は生徒指導部が担っている場合もあったり、生徒会の役割自体を生徒指導部が担っている学校もあります。
その他
細かな名称の違いは学校によっても異なりますが、上記の教務、進路指導、入試広報、生徒会はほぼすべての学校に分掌として職務が充てられていると考えてよいでしょう。その他の例としては、ICT関連・情報システムを単独で設置していたり、校務・事務という形式で管理営繕、保健などがあります。
部活動顧問
部活動統括自体は上記で挙げたように生徒会の統括になりますが、顧問自体は各教員がそれぞれ担当します。部活動顧問も、学校長や教頭、主幹教諭(分掌長など)以外はほぼすべての教諭が担当することになります。
あくまでも顧問であり、コーチではありません。生徒が安全・安心に活動できるように監督することが役割になりますので、技術的な指導を必要とする場合はコーチを別に設置する場合もあります。もちろん、部活動の顧問が技術的な役割も担えるのであれば尚良いですね。
僕は料理が得意だから調理部とかやってみたいな~
各種行事運営など
おおまかな業務は以上となりますが、その他には各種行事運営や宿泊時の引率、募集業務として塾などに訪問することもあります。
担任+教科指導+教務部(分掌)+剣道部(部活顧問)+委員会顧問 など
といったように上記の組み合わせで教諭の個々の職務が割り振られるイメージです。
長期休暇(夏期、冬期、春期)中の職務内容は上記の受け持っている職務によっても異なります。
主要5教科(英語・数学・国語・理科・社会)などは講習がある場合もありますし、部活動をもてば練習や合宿もあります。
担任によっては面談を入れる教諭もいますので、本当に様々なのが現状です。
学校や受け持った職務、個人の考え方によっても忙しさは変わると言えます。
教諭の適性3か条!
仕事内容はわかりましたが、私は教師に向いていますか??
教えるのが好きなだけじゃダメですかね??
失敗したくないし、心配ですよね!
教えるのが好きなことももちろん大事!でも長く続ける上で大切な適性が3つあるので是非これをチェックしてみて下さいね。
大前提として、教えることがメインなので「誰かに教えるのが好き」という性質はもちろん重要です。ただ、長く続けたいのであれば、以下の3つがあるか特徴をチェックしてみて下さい。
- 教科の専門性が高いこと(教科の研究が苦ではない)
- 計画性があること(短期、長期)
- 意識・改善力があること
教科の専門性が高いこと
教諭の募集をみるとわかるように、教諭は教科ごとの採用になります。
分掌や部活動に関しては、年によっても担当が変わりますが、専門教科に関しては変わることはありません。自身の担当する教科の専門性が非常に高い教諭は、学校から重宝され、また教えた際も生徒は教諭の専門性を敏感に察知しています。
ひとつの目安として、「私学適性検査」など学力や教養を測る検査がありますのでこれらを受験し、自身がどの程度の専門性や教養があるのかをチェックすることをお勧めします。
また、実際に働いた際も教材研究が非常に重要となりますので、これが苦にならないかも一つの判断基準にしてみて下さい。
計画性があること
教諭の仕事はどの職務もしっかりと計画することが非常に重要になります。
例えば、授業の組み立ては「短期計画性」です。
1コマ50分の時間において、説明をどれくらい行い、演習時間を何分とり、ときには小テストの時間をとる、といったように学習計画案を作成できなければ、とうてい授業を行うことはできません。
これに関しては、教育実習(免許取得に必須)の他にも、塾や予備校の講師のアルバイトを経験し、判断することを強くお勧めします。
また、一方で、年間の授業計画案や分掌における業務計画案など「長期計画性」も非常に重要です。これは教諭だけでなく、どのような職務や人生においても大切なものですが、個人的には、「教諭としての明確な目標があるか」が最も起因してくると考えています。
『こういう生徒を育てたい』『こういう学校を作っていきたい』などが今からはっきりと決まっている人は適性が高いといえるでしょう。
意識・改善力があること
実はこれが何よりも重要です。どんなに専門性の高い人や授業がうまい人でも、『どんどん勉強して自分を高めようとする人』や『他の先生の授業の良いところを吸収しようとする人』には勝てません。
教育業界は変化が激しいので、過去の知識ややり方が次々と更新されていきます。
現に、ICT教育が重視されている昨今において未だに「紙を使った授業から抜け出せない」「オンライン授業ができない・学ぼうとしない」「黒板を使った授業しかできない」といった教員はどんどん淘汰されていっています。
自分の悪いところはすぐに改善しようとする素直な気持ちがある方は、教員に向いているといえます。
高校教師の役割とやりがい
ここまで、仕事内容を紹介しましたが、このような業務によって世の中に与えられる影響は多くあります。
- これから活躍する多くの子供に影響を与えられる
- 自身の専門性を活かせる
- 日々の業務に変化がある
- キャリアに関係なく、生徒や組織に貢献できる
- 自分自身が成長できる
このような、やりがいに魅力を感じた方は高校教師を一つの選択肢として考えてみましょう。
ただし、
- 人が相手なので思い通りの結果に繋がらない事も多い
- 専門分野を追究し続けなければならない
- 保護者との関係で苦労することもある
といった「大変な事」「辛い事」もありますので、このことも踏まえた上で最終的には総合的に判断する事をおすすめします。
まとめ
本記事では、教諭の仕事内容5つと教師の適性がある人の特徴3つをまとめました。
- 教科指導
- 担任
- 校務分掌
- 部活動顧問
- 各種行事運営など
- 教科の専門性が高いこと(教科の研究が苦ではない)
- 計画性があること(短期、長期)
- 意識・改善力があること
仕事内容については、特に校務分掌の内容を理解することが大切です。個々の先生ももちろん学力指導や進路指導、生活指導もしますが、学校全体で統一した方針を考えるのが各分掌の役割だと考えるとよいでしょう。
ただし、上記でも触れたように分掌の名称や職務内容は学校によっても様々ですので、詳しくは勤務先の学校に確認をしてみてくださいね。
また、仕事内容を含めた公立教員と私立教員の違いは以下を参考にして下さい。
公立教員と私立教員の違い
公立教員 | 私立教員 | |
---|---|---|
採用方法 | ・採用スケジュールや試験内容が一律で決まっている ・採用試験の合格は正式な採用ではない (名簿登載のみ) ・自治体での採用(学校が選べない) | ・採用スケジュールや試験内容が学校によって様々 ・採用試験の合格が正式な採用となる ・各学校での採用(学校が選べる) |
雇用形態待遇 | ・地方公務員 ・異動がある ・給料や勤務形態は自治体で一律 | ・公務員ではない ・異動がない ・給料や勤務形態が学校で異なる |
休日休暇 | ・原則、土日・祝祭日・年末年始は休み (部活動での出勤の可能性はあり) | ・原則、土曜日も出勤であることが多い (ただし、平日に研究日が1日あり) ・日曜日に募集業務がある可能性がある |
職場環境 | ・施設設備が私立より劣っていることが多い | ・ICT環境や施設設備が整っている学校が多い |
仕事内容 | ・入試や募集業務がほとんどない ・中学の進路指導もある ・自身の働きで学校を変えることは難しい | ・入試や募集業務の比重が大きい ・公立校と比較すると受験や教科指導に高いレベルが求められる傾向にある ・中学から高校への進路指導がほぼない ・自身の働きで学校を変えることができる |
配置人数 | ・生徒数に応じて教員の配置人数が定められている ・同期がいることが多い ・各年代ごとにバランスよく教員がいる | ・単位数に応じて教員の配置人数を各学校で決める ・同期がいない場合もある ・ある特定の年代の教員数が多い場合がある |
研修 | ・各都道府県において、初任者・2年目・10年目に分けて一斉に研修が行われる | ・学校独自で定めているが、初任者研修のみの学校が多い |
公立教員と私立教員の判断基準(チェックリスト)
公立教員に向いているタイプ | 私立教員に向いているタイプ | |
---|---|---|
採用方法 | ☑自治体(都道府県)での採用がよい ☑働きたい学校が具体的にあるわけではない | ☑各学校での採用がよい ☑働きたい学校が具体的にある |
雇用形態待遇 | ☑公務員がよい ☑異動があった方がよい ☑給料は安定していた方がよい ☑勤務形態にこだわりはない | ☑公務員でなくてもよい ☑ずっと同じ学校で働きたい ☑自身の働きによっては高収入を狙いたい ☑勤務形態にこだわりたい |
休日休暇 | ☑土日・祝祭日・年末年始は必ず休みたい | ☑定期的でなくても年間で休みがあればよい |
職場環境 | ☑設備に関するこだわりはない | ☑設備がしっかりしている、もしくは、これから改善できる職場がよい |
仕事内容 | ☑募集業務は避けたい ☑学校改革よりも目の前の生徒に集中したい | ☑募集業務があってもよい ☑受験指導などもしっかりやりたい ☑自身の働きで学校を変えたい |
配置人数 | ☑同期や各年代ごとの教員がバランスよくいて欲しい | ☑同期や各年代ごとの教員の人数が偏っていてもそれほど気にならない |
研修 | ☑研修は定期的にしっかりやって欲しい | ☑研修は定期的になくてもよい |
最後に、教員の採用を探している場合は人材紹介会社に登録しておくと良いです。
例えば、英語科の採用であれば、英語科の採用に特化した「ワークスピット」などがおすすめです。
教員の人材紹介会社は様々ありますが、 なるべく特化している会社を選んだ方がより専門性を活かした人材紹介をしてもらえますよ。
主なエリア | 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、京都、滋賀、奈良、兵庫 ※他県、海外から関東、関西への引越しが可能な方もOK |
年収 | 300-1,000万円程度 ※各学校の雇用形態・求職者の能力・経歴の換算などにより大きく異なります。 |
希望別学校求人の紹介 | ・勤務時間・残業、退勤時間 [曜日・時間相談できる] ・部活動無し、校務分掌無し ・職場環境の評価が高い学校(教員のケアが行き届いている学校) ・請負コマ数が選べる学校 ・偏差値レベルで学校を選べる ・部活動の請負が無い学校 ・土曜日の通常授業がない学校 ・駅から近い学校 ・車通勤可能な学校 ・共学・男子校・女子校が選べる ・私学共済加入ができる非常勤求人 |
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