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勉強が集中できるような部屋作りをしたいのですがどのような点に気を付ければよいでしょうか?
このような疑問や悩みに答えます。
- 勉強には環境作りが重要なのはなぜか
- 勉強に集中できる部屋作りをする7つのポイント
15年以上学校教育に携わっている中学高校の教員です。担任を6年、教務主任を6年ほど経験した後、学校運営に関するアドバイザー業務をしており、学習方法の研究をしております。
受験や試験を控えている人は勉強に集中したいと思いますが、
「自室だとどうしても集中できないんだけど、どうしたらいいのだろう??」
「勉強に集中できる部屋はどうすれば作れる??」
このような疑問をもっている方もいるのではないでしょうか。
私自身も大学受験や仕事など様々な場面で勉強をしてきましたが、作業する空間によってはどうしても集中できないんですよね。
今回は私自身の経験や調べた内容を基に勉強に集中できる環境作りのポイントを解説していきます。
勉強に集中するには環境作りが重要!
そもそも勉強に集中するには環境作りが重要であることが、科学的にも実証されています。
近年の研究により、脳は環境とシンクロして働くことがわかってきた。勉強に関して言うと、脳を取り巻く環境を勉強に最適な状態に整えれば、脳はスムーズに勉強モードに入れる。一方で、そうした環境が整っていなければ、脳にとって勉強はハードルの高いものとなる。良くも悪くも、環境の影響を大きく受けるのだ。
引用元:パスナビ
例えば、「騒音がある環境」「暑過ぎる環境」「机の上が散らかっている部屋」では今まで集中できなかったという人も多かったのではないでしょうか。
私自身もそれは例外ではなく、受験勉強の際、スマートフォンを出していた事によって、メールが気になってしまったり、本棚に当時読んでいた漫画が並んでいるといつの間にか、読んでしまうなど環境が災いして集中できないことも多くありました。
したがって、集中するにはまず環境や部屋作りを意識するのは大変効果的といえるでしょう。
また、勉強に集中できる環境作りにおすすめのグッズはまとめると以下になります。
勉強に集中できる環境作りにおすすめのグッズ
☑ 防音ブース
☑ 防音用ヘッドホン
☑ 耳栓
☑ バランスチェア
☑ 背筋サポーター
☑ アロマディフューザー
☑ デスクライト
☑ サーキュレーター
勉強に集中できる部屋作りをする7つのポイント
勉強に集中できる部屋作りをするポイントは以下の7つになります。
勉強に集中できる部屋作りをする7つのポイント
- 勉強に関係ない物を片付ける
- 雑音を遠ざける
- 机と椅子のサイズを自分に合わせる
- 室内を適温に保つ
- 好きな香りを取り入れる
- 青系の色を取り入れる
- 自然光を取り入れる
勉強に関係ない物を片付ける
まず、1つ目のポイントは「勉強に関係ない物を片づける」になります。
具体的には、
○必要のない漫画や雑誌、チラシなどは「片づけbox」などを作って視界に入らないようにする
○部屋にテレビがある人は撤去する。もしくは、テレビがない部屋に移動する
○スマートフォンはサイレントモードにし、LINEや電話の通知がないようにし、「片づけBOXへ」もしくは親に預かってもらう
○逆に、勉強している教科書やノートは机の上の見える位置に常に出しておく
このような事を実践しましょう。
人の脳は一度に2つ以上の事に集中できないという特性を持っていることが脳科学的にも明らかになっており、さらに
「中途半端な事項があると、必ずそちらに意識が向きます」
例えば、
「漫画や雑誌がある」 ⇒ 「漫画の続きが気になる」「雑誌の他の情報が欲しくなる」
「テレビがある」⇒ 「ドラマや映画の続きが気になる」
「スマートフォンがある」⇒「友達の状況が気になる」
といったように、完結していない中途半端なことがあると意識がどうしてもそちらに向くようにできているのです。「続きはWEBで」という文言をキャッチフレーズにするCMもあるように、未完了事項の事があるとどうしても知りたくなりますよね。
そこで、実践したいのが上記でも記載した
「勉強以外の物を片づけBOXに収納する」
になります。
関係ない物を視界に入らないようにし、逆に勉強に関係のある教科書や参考書、ノートだけを常に机に出しておくことで、嘘のように集中力が上がった経験がありますので集中力を上げる方法の第一歩目としては非常におすすめです。
勉強部屋のレイアウトの3つめのテクニックは、「勉強道具の収納方法」についてです。
参考書などの勉強に関連するものは、なるべく目につきやすい場所に置きましょう。たとえば、部屋に入ったときすぐ見える位置に本棚を置く、デスクにノートを開いたまま置いておく、机の上に参考書を立てかけておく、といった方法が考えられます。
勉強道具が頻繁に視界に入るようにすることで、いわばエンジンの「アイドリング状態」のように、勉強や仕事のスイッチを常にオンにしておけるため、いざ作業をしようというときにスムーズに取り掛かれるのです。
また、嫌いな科目や分野の参考書ほど、より目立ちやすい場所に置いておくのも効果的。心理学には「単純接触効果」というものがあります。単純接触効果とは、頻繁に目にするものほど好きになりやすいという心理効果のこと。つまり、嫌いな科目に何度も「接触」する機会をつくることで、単純接触効果が働き、嫌いな科目への抵抗感をしだいになくしていけるのです。
部屋の中はたしかに、勉強以外の物が多かったです。すぐ片付けます。
雑音を遠ざける
2つ目のポイントは「雑音を遠ざける」ようにしましょう。
実際、自習室や図書室などの勉強や読書をする人が多いスペースでは「私語厳禁」で静かな環境が保たれていますよね。
私自身もあまりにも煩い騒音がある場合は集中力の妨げになったため、勉強場所をよく移動していました。
ただし、「音」に関しては少々複雑で、「完全な無音の方が集中できる」という人がいる一方で「少々の音があった方が集中できる」という人もいるかと思います。
したがって、原則的には静かな環境作りをし、自然音などが収録された作業用音源などを用いて、適宜自身に適した音を自由に取り入れることを最も推奨しています。
防音対策としては以下のような防音ブースや防音に特化したヘッドホンを利用する方法があります。
また、自室以外の静かな環境が気になる方は以下も参考にして下さい。
机と椅子のサイズを自分に合わせる
3つ目のポイントは「部屋で使用する机と椅子のサイズを自分に合わせる」ことです。
勉強に集中することと正しい姿勢になることは密接な関連があり、姿勢を気を付けることで以下のようなメリットを得ることができます。
正しい姿勢で勉強する3つのメリット
- 脳への負担が軽減される
- 目の負担が軽減される
- 基礎代謝が上がる
机や椅子の高さが自分に合ったサイズを選び、以下のような正しい姿勢を心掛けることで、長時間座っていても疲れにくく集中力が持続するようになります。
勉強を正しい姿勢で行う3STEP
- 基本姿勢 … 椅子に深く座り、顎を引く
- 足の位置 … 膝を揃え、両足を地面につける
- 机と体の間を握り拳ひとつ分程度空ける
正しい姿勢の確認方法3選
- 背筋が伸びている
- 肩の高さが同じ
- 目線が水平になっている
正しい姿勢になっていれば自然と背筋が伸び、普段よりも目線が高くなっていることがわかると思います。
また、肩や目線が床と水平になっており、頬杖の姿勢のように左右どちらかが下がったり、上がったりしていなければOKです。
もし、どうしても姿勢が悪くなってしまう場合は以下のようなバランスチェアも検討しましょう。
室内を適温に保つ
4つ目のポイントは「室内を適温に保つ」ことです。
2022年4月1日に施行された文部科学省の「学校環境衛生基準」では、「教室の環境は18℃以上、28℃以下であることが望ましい」とされています。※「学校環境衛生基準(令和4年文部科学省告示第60号)」
年齢や体質によっても個人差がありますが、部屋が暑すぎても寒すぎても効率と集中力が下がりますので注意しましょう。
また、湿度に関しても40%から60%の間くらいが集中するには最適といわれています。
したがって、部屋には温湿度計などを設置して、エアコンや窓の開け閉めで室温や湿度を調整するとよいでしょう。
また、勉強部屋が暑すぎたり、寒すぎたりする場合には、服の着脱で体感温度を一定にするのもおすすめです。
好きな香りを取り入れる
5つ目のポイントは「好きな香りを取り入れる」ことです。
カリフォルニア大学リバーサイド校のローゼンブラム教授の研究では集中力の変化において重要な器官である脳は嗅覚と関係があることが分かっており、「香り」の重要性が述べられています。
また、翻訳家・評論家の宮崎伸治さんは、アロマテラピーを「簡単に勉強モードにスイッチする方法」のひとつとして挙げています。
したがって、好きなアロマオイルをアロマディフューザーを使って室内に拡散させると集中力アップや、リラックス効果が期待できます。
集中力アップに効果的な香り
ユーカリ、ティーツリー、ブラックペッパー、ペパーミント、レモンなど
青系の色を取り入れる
6つ目のポイントは「青系の色を部屋に取り入れる」ことです。
人間は視界に入る色によっても作業効率に差が出ると言われています。
- 寒色系(青) … リラックス効果、鎮静効果(長期的な集中力)
- 暖色系(黄・赤) … 脳を活性化する効果・興奮作用(短期的な集中力)
上記のように、長時間集中するのであればリラックス、鎮静効果のある寒色(青)、短時間に絞って集中するのであれば脳を活性化する効果のある暖色(黄・赤)を使うとよいということが科学的にも明らかになっています。
例えば、10~20分間で単語を覚えきりたいときなどは、黄色のマーカーを利用すると良いでしょう。
上記を考えると、集中できる部屋作りとしておすすめするのは青系の色です。
暖色系の色はたしかに脳のパフォーマンスが上がり、短時間の学習には効果がありますが、デメリットとして疲労も出やすくなります。
私も学生のときに試したことがありますが、赤や黄色が目立つ部屋では落ち着かないんですよね。
したがって、鎮静効果のある青色をカーテンや本棚などにワンポイントで入れることで、落ち着いて集中できる環境を作ることができます。
また、青色以外であればおすすめなのは「緑が見える環境」になります。
植物が持つ有機的なゆらぎや緑色は適度に脳をリラックスさせ集中力を高めることができますので、観葉植物を置いたり、窓辺に緑の植物があれば最適であるといえるでしょう。
自然光を取り入れる
7つ目のポイントは「自然光を取り入れる」ことです。
日光には人の自律神経を整え、集中力を高める効果があることが多くの研究から明らかになっていますので、ある程度の自然光が入るような位置に勉強机を設置するとよいでしょう。
利き手の逆側に窓がくるように机の配置を設定すると、ちょうどよく日光が入るのでおすすめです。
逆に、避けなければならないのは日光が当たらない暗い環境で勉強し続けるのは視力低下や眼精疲労を招くためおすすめしません。
もし、どうしても日光が入る場所に勉強机を設置することができない場合は、以下のような目に優しいデスクライトで適度な明るさを取り入れるようにしましょう。
以上、参考になれば嬉しいです。
その他、効率的な勉強法の全体像は以下を参考にして下さい。
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